六本木の森美術館で催されている「カタストロフと美術のちから展」で個人的に一番
面白かった作品はオリバー・ラリック(Oliver Laric)の「ヴァージョン(ミサイルの
ヴァリエーション)(Versions : Missile Variations)」(2010年)だった。
1981年、オーストリア、インスブルック生まれでベルリン在住のラリックは「軍事組織
であるイラン革命防衛隊が2008年に発表した4発のロケット型ミサイル弾の発射写真が、
実は合成写真であるということがすぐに発覚し、ミサイルが3発しか写っていないオリジナルの
写真を発表し直した、という事件に想を得て」アルミ複合版にエアブラシ・ペイントで描いた
10のヴァリエーションなのであるが、下の作品がメチャクチャで一番面白いと思う。