原題:『Searching』
監督:アニーシュ・チャガンティ
脚本:アニーシュ・チャガンティ/セヴ・オハニアン
撮影:フアン・セバスチャン・バロン
出演:ジョン・チョー/ミシェル・ラー/デブラ・メッシング/サラ・ソーン
2018年/アメリカ
映像の新たな可能性を求めて
主人公のデヴィッド・キムは妻のパメラと一人娘のマーゴットと幸せに暮らしていたのだが、パメラが癌を患い、2015年、パメラは44歳の時に亡くなり、キムとマーゴットの2人暮らしが2年ほど過ぎた頃に事件は起きる。
冒頭から最後までパソコンの画面上で展開されるストーリーは、例えば、誰が見ているのか分からないテレビ放送や、顔がバレている人物が何故雇われたのかなど細部に問題がないことはないとしても、それが気にならないほど上質なサスペンスが堪能できるはずだし、パソコン画面で展開されるからこそ大きなスクリーンで観賞するべき作品なのである。日本では『カメラを止めるな!』(上田慎一郎監督 2017年)が話題になっているが、アメリカでは本作が映像の新たな可能性を提示したと思う。