MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『空白』

2021-10-07 00:57:09 | goo映画レビュー

原題:『空白』
監督:𠮷田恵輔
脚本:𠮷田恵輔
撮影:志田貴之
出演:古田新太/松坂桃李/田畑智子/藤原季節/趣里/伊東蒼/片岡礼子/寺島しのぶ
2021年/日本

万引き犯の処置の仕方について

 あくまでも力作であるということを前提に書くつもりなのだが、主人公で漁師の添田充の娘で中学生の花音が車とトラックにはねられて亡くなった事故は、花音がスーパーで化粧品の万引きをしたことがきっかけとなって店長の青柳直人に追われて逃走している最中に遭遇したのであるが、はたして万引きの描写は「正しい」だろうか? もちろん万引き自体が正しくないことは言うまでもないものの、青柳は花音が化粧品を手に取っている時点で彼女の手を取って店の奥の控え室に連れて行ってしまっているのだが、万引きの逮捕は基本的に商品を取った人が店を出た後でなければ誤解を生じてしまうと思う。しかし別の女子学生が万引きを働いた時もパート店員の草加部麻子が店内で捕まえており、そもそもこのスーパーの万引き犯の処置の仕方が間違っているのである。
 つまり父親の添田はそこを問題にしなければならないはずなのだが、社会問題となっている夫(父親)のDV気質やマスコミの報道の在り方などを問題にしたいためなのか、本質を見失っていると思うのである。
 近所にイオンが出来たから閉店に追い込まれる「スーパーアオヤギ」を舞台とした映画作品がイオンシネマで上映されているという倒錯は面白いと思う。
gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/eiga_log/entertainment/eiga_log-93588


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