原題:『科捜研の女』
監督:兼﨑涼介
脚本:櫻井武晴
撮影:朝倉義人
出演:沢口靖子/佐々木蔵之介/若村麻由美/風間トオル/斉藤暁/渡部秀/金田明夫/内藤剛志
2021年/日本
規模の大きさに耐えきれず崩壊しているストーリーについて
20年間テレビドラマとして放送された『科捜研の女』のファンにとってはオールスター総出演ということもあってそれなりに楽しめるのだろうが、脚本に無理があるように思う。
帝政大学の教授である加賀野亘は「ダイエット菌」の研究をしており、一卵性双生児の大学院生の森姉妹が被験者として教授に協力しているのだが、そもそも被験者数が少ないし、その菌を一日三回も服用しなければならない時点で薬物なのかというツッコミを入れたくなる。
「ダイエット菌」というのはカプセルで摂取するぶんには問題ないのだが、鼻などの粘膜に付着すると高所から飛び降りたくなる衝動に駆られ、この負の部分を表ざたにしたくないために森奈々枝が「ダイエット菌」に疑問を持った研究者たちをダイエット菌で殺害しており、それは日本のみならずトロントやロンドンの研究者も仕掛けを施された小包によって殺害するのだが、手段として一大学院生が出来るような規模のものとは考えられないし、認証されて医薬品として流通した後になって不備が見つかれば困るのは加賀野教授であることは簡単に想像がつくはずなのである。
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