遅々として進んでないXR250のスペアエンジン。
部品は揃ってるので、組む気になれば完全バラバラ状態からでも一日あれば組めるのだが、何をチンタラやってるのか。
事情は色々(XRとは全く関係無い事情)あるのだが・・・。
放っておいてもしょうがないので組む。クラッチ側から。
N目君のXLRを組んだ時に作ったクラッチホルダーを探し出してセンターナットを締めていたら、
ボキッ・・・。
プレッシャープレートのピンを折ってしまった。本来クラッチホルダーというSSTは、部品を破損させる事無くクラッチセンターを固定する為の物である。
何故折れたのかというと、クラッチホルダーの方が変形してしまったのだ。
N目君のXLRのエンジンは2回開けているのだが、1回目の時はエンジンをバイクから降ろす所から始めて、クランクケースを割って、再び組んでバイクに載せるまで、1日でやった。
このクラッチホルダーはその時に有り合わせの材料で慌てて作った物である。5年位前の作品だ。過去二回は問題無く使用したのだが、今回はハンドルを手で持たずにエンジンスタンドに引っ掛けて固定したので、力の逃げ場が無くなってしまったのだろう。
元々のエンジンの方もクランクケースカバー移植の為にクラッチ剥き出し状態になっていたので、こちらのプレッシャープレートを外して使用した。
SSTをまた作るのが面倒だったので、インパクトで締めてしまった。そういえばバラした時は荷締め(ラッシングベルト)で固定したなあ。忘れとった。
余談だが、XRはクラッチセンターが一番外側から被さるタイプなのでこういう形状のホルダーが必要。クラッチセンターを先に付けて、最後にプレッシャープレートが被さるタイプ(シャフトの中にプッシュロッドが通っている物)は、不要なクラッチディスクとプレートを重ねてネジ等で固定してしまえばSSTの出来上がり。でもオフロードバイクはクラッチが重くなるのを嫌うからであろう、最近はこのタイプは見掛けない。昔乗っていたDT200R(3ET)がコレで、クラッチが重くて死にそうだった・・・。Vmaxもこのタイプだが油圧なので操作は軽い。
右ケースカバー内で今回取り替えた部品は以下。(写真に写ってない物もアリ)
●クラッチアウターガイド(センターのカラー)
●オイルポンプ(以前の記事参照)
●オイルポンプのガスケット(オイルポンププレート)
●オイルポンプのOリング(三つ繋がってる物)
●クラッチリフタープレートベアリング
●クラッチスプリング
●クラッチディスク&プレート(プレートの方は通常換える必要は無いと思うが、異常に焼けていたので交換した)
●リフターピース(元々付いていた物が何故か変磨耗していたので、旧エンジンから外した物に取り替えた)
●クラッチセンターナット
●クランクシャフト右端のオイルシール
●クラッチリフターアームのオイルシール(ケースカバーに嵌る)
で、今度はヘッド。
左ケースカバーを仮に取り付け、上死点を出す。事前にTマークがかなりアテになる事は確かめてある。
カムシャフトをセットしようと思ったら、
アレ?
用意してあったベアリングのサイズが違う(爆)。完全な単純ミス・・・というか、思い込み。
フロントホイールベアリング(6202)と同じだと勝手に思い込んでいた。正しくは6003だ。
ホイール用のベアリングをXR1台分のスペアを持っていたので、「あるからいいや」と思って注文しなかったのだ。
最近、ホームセンターにもベアリングは置いてあるが、俺の知る限りでは「ZZ」という鉄板のシールドタイプばかりだ(工作機械なんかでは良く使われている。ゴミや埃除け程度の非接触型のシールド)。バイクは開放型(エンジン内部)か「LU」という接触型合成ゴムシールが殆ど。ミニバイクレースなんかだとフリクションロスを嫌って、ホイールベアリングのシールを外して使う事もあるらしい。XR250のカムシャフトベアリングは、左側は何でもいい様な気がするが、右側は油圧が掛かる。カムシャフト内を通してカム山にオイルを送る為である。流石にZZではダメだろうなあ・・・。(※ZZとかLLUとか同じ記号が並ぶ物は両面シール。メーカーのカタログでは『片側シールも製作している』とは書いてあるが、品番で注文すると、何故か両面シールが来る。この場合は片側を外して使う)
また作業ストップか。