エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

自然公園の除草

2009-09-07 | 自然観察
【除草された虫たちの楽園】

 里山散歩の足を伸ばしてときどき会津レクリェーション公園を歩く。
 一面の芝生のわきに小川が流れ、境の土手には豊かな秋の草むらがあった。ここには数日前まで、紫色のツルフジバカマがきれいに咲き、オオチャバネセセリが花から花へ飛び交うきれいな空間だった。そこには県の準絶滅危惧種に指定されているヒメシロチョウがひらひら舞い、食草のツルフジバカマに産卵していた。
 昨日行ってみたら、その草むらが跡形もなく除草されてしまっていた。これ以上の落胆はなかった。がっかりして、言葉もなかった。
 ヒメシロチョウは、最近では明らかに減っていて、ほんのわずかな空間で生き長らえてきたチョウだ。その食草と卵がすべて失われてしまったのだ。
 里山の公園は、自然の生態系を豊かにするビオトープの意義がある。そこでの除草については、意義を初め、時期や場所など、もっと環境を考慮し慎重であるべきだと思った。



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