この昆虫ウオッチングの企画は3年目になる。例年はお盆の時期もあり参加者が少ないが今年は多かった。
曇り空だが昨日までの雨も上がり山の端が明るくなってきた。
開会式、会長の挨拶は「怪我の無いよう楽しい活動に!一つでいい、何かを発見してみて。」
「残念ですが、今日楽しみにしていたジャガイモは不作で、ほとんど収穫できません。」
続いて担当プロデューサーの僕から活動内容について
「虫をいっぱい見つけて捕ろう!」 「よ~く観察しよう!」 「気になった虫をみんなに紹介しよう!」 「紹介が終わったら虫を放してね!」と。
クマ除け花火が打ち上げられる中、準備体操後3班に分かれていざ出発。
例年通り虫は少なかったが、前々日の事前調査では、アキアカネに混ざりミヤマアカネ、マイコアカネ,ノシメトンボなど結構見ることが出来一安心していた。
また、オニヤンマもかなり見られ産卵風景をじっくり観察し、ツユムシやセミの抜け殻を考察した。
出発して間もなく、山神社までの近道は約50人の親子の列で混雑、オツネントンボやショウリョウバッタ、オオカマキリなどを夢中で捕った。
わずかにヤマトシジミ、ツバメシジミ,モンシロチョウも舞った。
ツヤコガネ ヒメギス成虫
ベニシジミ イチモンジセセリ
田んぼ道を山神社に向かうころ雨がポツリポツリ、遠く雷も鳴り始めた。じきに止むだろうと進んだが、トンボ類は全く見えない。
もともと虫が少ない峠道コースだが、広く歩きやすいし、水しぶきに歓声を上げる子ども達の姿を思うと「金堀の滝」も外せない。
でも、コースは今後の検討課題でもある。
水分補給をして滝を過ぎたころから雨脚が速くなった。少し登ったスギの木の下にシートを敷いて発表会。
ここで、「珍しい虫を捕った人~」手を挙げる順にみんなに虫を紹介、一匹、一匹に解説を加えた。
発表会の途中だったが、雨も一向に降り止まず、雷鳴も近づいてきたので発表活動を取り止め下山することとした。
どうしても滝の水に入りたい子供の気持ちを酌み、短時間だったがほぼ全員が長靴のまま浅瀬に入りきれいな自然の流れに興じた。
雨に打たれて
その後、公民館へ移動しプロヂューサーの僕から昆虫の話題提供。
約30分の中身は ・・・・ウオッチングの意味(watch、see、look)、 ・昆虫の特徴、 ・蝶の生活史、 ・トンボの生活史、 ・トンボの産卵、・チョウの吸水など、
準備した写真パネルを見せながら,思いつくままのお話し。
パネルで【○ 自然の中で昆虫が重要な働きをしていること、○ 一つ一つの生きものはばらばらでなく、つながっていること】を強調した。
そうそう、会津には環境省のレッドブックで絶滅危惧種第Ⅰ類に分類されるトンボ(コバネアオイトトンボ・マダラナニワトンボ)やチョウ(ヒメシロチョウ)が棲息していること、
そして、それらを保護していくことが大切なことを説いた。
少し難しい話しを子ども達はよく聞いてくれた。
普段の行いが悪かったのか、お弁当を食べて、みんなが三々五々帰り始めるころには雨が上がり、陽が射してきた。
午後、先生方と一緒にサツマイモ畑にはびこった雑草を抜いた。
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早めに終わったので、ちょっとトンボを見に行った。
ラッキーだった。成長したコバネアオイトトンボに会えた。しかも♂、♀に。
アオイトトンボ オオアオイトトンボ
コバネアオイトトンボ♀ ♀
♂ マイコアカネ
ノシメトンボ ゴイシシジミ産卵
マユタテアカネ アマゴイルリトンボ
シオカラトンボ単独産卵 見守る♂
これは?サシガメの仲間
オトシブミ きれいなハムシ
数日間の自然観察のお伴、疲れがどっとでてきた。(2017.8.19)