幼稚園の一大イベント、フェスティバルがあった。娘が抽選で爺、婆の席を取ってくれた。半日、園児たちや孫のかわいい成長を見ることができた。
年少組の出し物は、劇遊び「おおきなさつまいも」。萌香ちゃんはかわいい黄色いお揃いの衣装で「猫ちゃん」に扮し、歌い躍り、みんなで力を合わせて大きなお芋をぬいた。
年長組の武琉君は、オペレッタ「ぬまのほうせき」と「白虎隊」剣舞を立派に踊った。武琉君の舞う、凛々しい白虎隊の姿には目頭が熱くなった。声を出して泣きたいくらいだった。こんなに素直に良い子に育つ孫たちの成長が嬉しかった。これから郷土・会津を背負って生きていく孫たち、そのけなげさや精一杯演技する姿などが複雑に絡み合い、涙が流れた。剣舞は年長3クラスから抽選で選ばれた12人、さぞかしずいぶん練習をしたのだろう、整然と、誰一人乱れることなく真剣に舞った。その姿に久々の感動を覚えた。隣の妻も同じ気持ちで見ていたのだろう。暗がりで頬に手をやる気配が見えた。続いて、女の子の「おんな白虎隊」の剣舞があった。
霧島昇の「白虎隊」はもちろん素晴らしいが、斎藤京子の歌う「おんな白虎隊」はまた良い。流れる歌詞は実に切なく、悲しい複雑な気持ちが込み上げてきた。
「くちびる噛んで眉上げて 花の乙女の白襷・・・
風生臭き城下口 そよぐ秋草何思う・・・
つきぬ思いを誰か知る・・・会津の山河 陽は悲し」
プログラムの最後は「みんなで歌おう」、年少から、年中、年長組みの全園児による合唱だ。園児は何人いるのだろうか。それぞれに演じた衣装のまま、手話を交ぜ、動作を入れての合唱は壮観だった。
「私からあなたへ
この歌をとどけよう
広い世界にたった一人の 私の好きなあなたへ 」
家でもときどき二人で手話を交えて披露してくれていた。ときどき聴いていた歌だったが、題名が「切手のない贈り物」であることを初めて知った。あらためて歌詞を見て、またじーんと来てしまった。
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『切手のない贈り物』 作詞・作曲 財津和夫
私からあなたへ
この歌をとどけよう
広い世界にたった一人の 私の好きなあなたへ
年老いたあなたへ
この歌をとどけよう
心優しく育ててくれた お礼代わりにこの歌を
夢のないあなたへ
この歌をとどけよう
愛することの喜びを知る 魔法じかけのこの歌を
知り合えたあなたへ
この歌をとどけよう
今後よろしくおねがいします 名刺がわりにこの歌を
別れゆくあなたへ
この歌をとどけよう
淋しい時に歌ってほしい 遠い空からこの歌を
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「白虎隊」 (作詞 嶋田 磬也 作曲 古賀 政男 唄 霧島 昇)
戦雲暗く 陽は落ちて
孤城(こじょう)に月の 影かなし
誰(た)が吹く笛か 知らねども
今宵名残りの 白虎隊
紅顔可憐(こうがんかれん)の 少年が
死をもて護る この砦
滝沢村の 血の雨に
濡らす白刃の 白虎隊
《詩吟》
南鶴ケ城を望めば砲煙あがる
痛哭涙をのんで且彷徨す
宗社亡びぬ我が事おわる
十有九士腹を屠って斃る
飯盛山の 頂きに
秋吹く風は 寒けれど
忠烈今も 香に残す
花も会津の 白虎隊
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