エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

 梅雨の晴れ間に

2010-06-28 | 日々の生活

 梅雨の晴れ間に、忙しいが充実した一日を過ごした。

夜中、雨の音で目が覚めた。午前2時半前、梅雨の大雨だ。
しばらくラジオを付けていると、会津南部と中部に大雨警報が出たと告げていた。
ラジオ深夜便、3時台は歌謡曲、「愛しき日々」、「いい日旅立ち」、「シクラメンの香り」等など、なかなかいい曲をしみじみ聴いた。
 
 しばらく心を見つめることがなかった。一日一日が止まることなく流れていく。
このところ、自分の心に問いかける暇がなく、流され続けていたような気がしていた。
 こんな時には枕元にある中野孝次を読む。
たとえば「風の良寛」、網戸越しに梅雨の雨音を聞きながら、本を開いた。

 あれほどの雨も夜明けとともに小ぶりとなった。
孫たちが学校、幼稚園に出かけるころにはほぼ上がり、さわやかな風が渡ってきた。
 白い雲の間に青空が見えた。
そういえば、6月の日めくりに『雲の上には青空』とあった。

 アジサイが咲き始めた。 





 また、八重のドクダミが今年も咲いた。きれいだ。
 なかなか殖えない。額の一枚は先端が緑色だ。


 
 今年の梅は、4月に雪が降ったせいか少ないと聞いていた。確かに、高田梅は数えるほどしか実をつけなかった。
でも、驚いたことに西庭の白加賀梅は、花が全て実になったほどに生った。
妻と悪戦苦闘して取り、水に浸けた。
 白加賀梅は、どう工夫してもパリパリにはならないから、また梅干しにして、あちこちに差し上げようと思っている。

 水に浸ける

 ひらひらとホシミスジが舞ってきた。きれいなメスだ。
 例年、これから産卵する第2化は、8月末に羽化するはず、数十年変わらずに庭で細々と生きるホシミスジは愛おしい。
ヒメジャノメもちょんちょんと飛び出した。セロリの花にアカスジカメムシがたくさん来ている。

  ホシミスジ

 ヒメジャノメ

 午後、青空が見え暑い日差しが差した。あす以降は梅雨空のようなので、近くの里山へ出かけることにした。
 数日ぶりだったが、すっかり夏らしい季節となった。
八田野までの峠の沿道にクララが咲き始めていた。
かつて。会津盆地に棲息していたオオルリシジミの食草だ。
急速な自然破壊で絶滅してしまったオオルリシジミ、今頃産卵する姿が目に浮かんできた。

道路沿いの草むらには、トラノオが咲いて、オオチャバネセセリを初見した。
ルリシジミ、キチョウ、モンシロチョウ、イチモンジチョウ、ウラギンヒョウモンなどが見られた。

 オオチャバネセセリ

 キチョウ夏型

 モンシロチョウの交尾拒否

 強清水においしい水を汲みに寄った。こっち方面に来た時には必ず立ち寄り喉をうるおしている。
最近きれいになって、水を汲んでいる人をよく見かける。

大野原あたりの草原を歩いた。
 アザミが咲き、ウラギンヒョウモンが蜜を吸っていた。ヒメシジミが最盛期で、羽化してまだ翅の伸び切らないメスがいた。昨日の大雨でできた水たまりにハラビロトンボが産卵し、近くをオスが見守るように飛んでいた。
 ここで、シータテハ、ヒオドシチョウ、ダイミョウセセリ、カラスアゲハ、オオミスジ、クロヒカゲ、ホシミスジ等に出会い写真を撮った。
 今年はギンイチモンジセセリをまだ見ていない。

 ヒメシジミ ♀

 羽化したばかり ♀

 ヒメシジミ ♂

モンキチョウ


オオミスジ


 池では、オナガサナエ、クロスジギンヤンマ、シオヤトンボ、オオイトトンボなど、ニホンカナヘビにも出会った。

 シオヤトンボ カナヘビとツウショット


オオイトトンボ


梅雨のさ中に次々に現れる小さな虫たちの営みに、今日もこころ救われた。
  
 

最新の画像もっと見る

コメントを投稿