エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

早春の庭

2007-03-29 | 自然観察
《小さなつぼみが見え始めたワサビ》

 春は名のみでまだ風が冷たい。時折、流れる雲の間から暖かい陽がこぼれ、青空が見える。午前中は孫たちと庭で遊んだ。孫二人は、スコップでトウカエデの幹の皮を剥がし、絵筆に水を付けて、剥がした幹に水を塗って遊んだ。小さい頃、よく孫たちを抱っこしながらトウカエデの樹皮を剥がさせていたことがあった。それなりの何か親しみがあったのだろう。それは驚くほどの集中力で、小一時間同じことをやっていた。剥がされたトウカエデの幹は床柱に使えそうなくらいすべすべになった。
 庭の木々の間に積もった落ち葉を手で剥がすと、黒い土にほのかな緑が初々しく写った。

        《今年も咲いたミスミソウ、フクジュソウ》


  待ちわびた陽に、ようやく福寿草が黄金の花びらを広げた。ミスミソウモまたきれいに開いた。毎年少しずつ数を増やし可憐に咲くミスミソウの美しさは格別に思える。
 これらの開花の因子はまず光のようだ。でも当然温度も関係しているのだろう。曇ってきた午後もまだ花びらを開いている。
 山野草のたぐいは、鉢物を買うとなるべく地におろしている。それぞれにいつしかその場所で我が世を得たように元気で増えている。


  他に、いろいろな色のクロッカスが大きく花びらを広げている。サンシュはまだ花が弾けていない。スイセンもつぼみが見えてきたところ。また、レンギョウやウメのつぼみが膨らんできた。大分赤紫の色が濃くなったジンチョウゲもじき香りを放つであろう。
 これから、眠りから覚めた庭の草々との対話が楽しみだ。


    《膨らんだつぼみ 豊後梅とジンチョウゲ 》





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