今年の梅雨は男性的だ。梅雨入り後しばらくはほとんど雨が降らず、梅雨らしい雨が欲しいと思っていた。ここへきて、本格的な雨の日がもう10日ほど続いている。
梅雨入り頃は九州で、近頃は北陸で被害が出るほどの雨が降っている。
こう雨が降り続くと、これから出る昆虫が心配になる。1週間ほど前に鳴き始めたニイニイゼミの声も、その後ほとんど聞かない。本能が鳴かせないのだろう。かわいそうだ。降りが弱くなると、ベニシジミがすぐに飛び交い、スジグロシロチョウが弱々しく舞いだしている。
しかたなく、今日は雨の中を傘をさしてデジカメを首に提げ、梅雨の庭の様子をじっくり観察した。
写真を見ながら、以下に、感じたままを情景描写してみた。(順不同)
【アジサイがとてもきれいで生き生きしていた。雨に濡れた風情もいいものだ。
ブルーベリーも大きさだけはもう食べられるくらいに大きくなっていた。気づけば、隣のムラサキシキブも咲き始めたピンクの花が雨に濡れていた。雨の中、庭を十分に時間をかけて観て歩いた。キキョウのつぼみが膨らみ、オイランソウのつぼみがピンクに色づき明日開きそうだった。クリンソウが草原に揺れるように美しかった。一番大きな花穂が薄い紫色に色づいて、それを取りまいてこれから咲く花穂が何本も出番を待っている。可憐だ。全部咲き出せばさぞ壮観だろう。雨に濡れた「自然に学び庭」の看板に、ミセバヤの枝が垂れ下がりひときわ美しく輝いていた。
キクイモモドキもいつしか我が家の花になった。次々とつぼみを伸ばして咲く山吹色が鮮やかにさわやかだ。その花の下には、多分キリギリスなのだろう小さい幼虫が雨宿りをしていた。長時間見ていると、雨の中を花の上に上り、おしべ口づけをしていた。何をしているのだろうか。花粉を食べているように見えた。春に株分けしたオリズルランはまた茎を伸ばして先端に可憐な白花を咲かせていた。オニユリがもうじき咲きそうな白いつぼみを7つも8つ付けていた。全部咲いたらどんなにかきれいだろうか想像した。レックスベコニア(メリークリスマス)が雨に濡れ、緑、赤、白、ムラサキの色彩が一段と美しく心が洗われるようだった。】
デシカメで梅雨の庭を撮り、それを印刷して情景をメモする。単なる写生だが、こんな楽しみがあったかと思った。ときどきやってみたいと思う。
梅雨末期の集中豪雨はいつも困ったものです。
長い雨に、読書、スケッチ色塗りと雨の中の庭の緑に
わけなく1日が暮れます。
今日は久しぶりの晴れ間に青空が見えます。
チョウやトンボが一斉に飛んでいます。