都月満夫の絵手紙ひろば💖一語一絵💖
都月満夫の短編小説集
「出雲の神様の縁結び」
「ケンちゃんが惚れた女」
「惚れた女が死んだ夜」
「羆撃ち(くまうち)・私の爺さんの話」
「郭公の家」
「クラスメイト」
「白い女」
「逢縁機縁」
「人殺し」
「春の大雪」
「人魚を食った女」
「叫夢 -SCREAM-」
「ヤメ検弁護士」
「十八年目の恋」
「特別失踪者殺人事件」(退屈刑事2)
「ママは外国人」
「タクシーで…」(ドーナツ屋3)
「寿司屋で…」(ドーナツ屋2)
「退屈刑事(たいくつでか)」
「愛が牙を剥く」
「恋愛詐欺師」
「ドーナツ屋で…」>
「桜の木」
「潤子のパンツ」
「出産請負会社」
「闇の中」
「桜・咲爛(さくら・さくらん)」
「しあわせと云う名の猫」
「蜃気楼の時計」
「鰯雲が流れる午後」
「イヴが微笑んだ日」
「桜の花が咲いた夜」
「紅葉のように燃えた夜」
「草原の対決」【児童】
「おとうさんのただいま」【児童】
「七夕・隣の客」(第一部)
「七夕・隣の客」(第二部)
「桜の花が散った夜」
フランス語で、帽子を意味する「chapeau」の読み方をカタカナ表記すれば、「シャポー」となりますが、「シャッポ」と呼ばれました。英語の「cap」と同じ語源であり英語もフランス語もラテン語の"「頭」を意味する「caput」に由来しています。
「シャッポを脱ぐ」といっても今の若者には「なにそれ?」と言われそうですが、これは「ぽしゃる」という言葉の元になる言葉なのです。
「シャッポを脱ぐ」。これは、挨拶をする時は帽子を脱ぐとことから、相手に完全に敵わないと観念することを意味するのです。いわゆる、『脱帽』ということです。新しいものを取り入れたいと思った人達が、そのまま日本語で「脱帽」、「帽子を脱ぐ」と言うのではなく、フランス語で帽子の「シャポー(chapeau)」を用いて、「シャッポを脱ぐ」と洒落て言ったのでしょう。
幕末から明治維新にかけて、日本は開国して、欧米列強の文化が流れ込んできて、帽子をかぶるようになりました。幕末の幕府は軍事訓練にフランス式を取り入れたといわれています。
明治維新になって、陸軍が創設されましたが、明治政府の陸軍もフランス式を取り入れました。そこで、帽子を意味する「シャッポ」という言葉も伝わってきたのだと思います。
「シャッポを脱ぐ」の日本における語源は、「兜を脱ぐ」※でしょう。もともとは武士が戦いに負け、戦闘続行が不可能で降参するときに、かぶとを脱いだのです。
降参をするということは、戦いを仕掛けて、目的が達成できず、駄目になってしまうという意味にもなります。
そこで、「シャッポを脱ぐ」の「シャッポ」を倒語化して(逆さまにして)「ポシャ」として、名詞を動詞にする助動詞「る」をつけて、計画が駄目になるという意味で「ぽしゃる」という言葉が生まれたのです。
「ぽしゃる」については、京都地方の方言で失敗のことを「しゃっぽん」というから、それがひっくりかえったものという説があります。しかし、私が調べた範囲では失敗のことを「しゃっぽん」という方言は見つかりません。京都及び関西方面で「しゃっぽん」は帽子のことだそうです。
「シャッポ」が「しゃっぽん」になったのを、逆にとらえた誤りではないかと思います。
京都の方、違ったらゴメンなさい。
したっけ。