都月満夫の絵手紙ひろば💖一語一絵💖
都月満夫の短編小説集
「出雲の神様の縁結び」
「ケンちゃんが惚れた女」
「惚れた女が死んだ夜」
「羆撃ち(くまうち)・私の爺さんの話」
「郭公の家」
「クラスメイト」
「白い女」
「逢縁機縁」
「人殺し」
「春の大雪」
「人魚を食った女」
「叫夢 -SCREAM-」
「ヤメ検弁護士」
「十八年目の恋」
「特別失踪者殺人事件」(退屈刑事2)
「ママは外国人」
「タクシーで…」(ドーナツ屋3)
「寿司屋で…」(ドーナツ屋2)
「退屈刑事(たいくつでか)」
「愛が牙を剥く」
「恋愛詐欺師」
「ドーナツ屋で…」>
「桜の木」
「潤子のパンツ」
「出産請負会社」
「闇の中」
「桜・咲爛(さくら・さくらん)」
「しあわせと云う名の猫」
「蜃気楼の時計」
「鰯雲が流れる午後」
「イヴが微笑んだ日」
「桜の花が咲いた夜」
「紅葉のように燃えた夜」
「草原の対決」【児童】
「おとうさんのただいま」【児童】
「七夕・隣の客」(第一部)
「七夕・隣の客」(第二部)
「桜の花が散った夜」
「青丹(あをに)よし 寧樂(なら)の都は咲く花の 薫(にほ)ふがごとく 今盛りなり」小野老(おののおゆ):(万葉集巻三328)
「あおもよし、あかもよし、すべてがすばらしい奈良の都は 満開の梅がいい香りを放っているように、いま真っ盛りで賑やかなことよ」
今までは、「あをによし 奈良の都は 咲く花の にほふがごとく 今盛りなり」。
つまり、「あおによし」は単なる枕詞だと思っていました。
haruさんのブログ「趣味の歳時記」で、赤丹、青丹の記事を読み「青丹よし」で検索してみました
「青丹よし」は、奈良にかかる枕詞でその由来は二説あるという。ひとつは岩緑青(マラカイトグリーン)と呼ばれる色の元となる青丹が奈良に産出したとの記録があるからだとするもの。丹はここでは土の意味であり青丹とは文字どおり青い土を意味する。
もうひとつは、その青丹から抽出した色を馴熟すること、つまり「ならす」ことに由来するものだとするもの。そして、「よ」や「し」はどちらも間投の助詞で青丹を強調するもので特別な意味は持たない。
国文学的には、この解釈が一般的である。だがこの枕詞を単に枕詞として置かれたとだけ見るのではなく、意味を持つものとして角度を変えてみると少し様相が違ってくる。
平城京の都を、爛漫と咲き誇る桜の花に見立てたこの歌の持つ美しい背景がさらによく見えてくるはずだ。そのキーワードとなるのが「丹」の文字である。丹頂鶴とは頭のいただきの赤い鶴であり、丹花とは赤い花を指す。こうした言葉に見るように、「丹」は通常、鮮やかな赤を意味する言葉として用いられる。
それは硫黄と水銀との化合した鮮やかな赤い土である「丹」に由来する。丹は別名「辰砂(しんしゃ)」ともいわれる。中国湖南省辰州に産したことから名づけられたものだ。この辰砂から得られた赤い色は同音の「真赭」をあてて「まそほ」と読ませ、赤の別名ともなる。
水銀を含むこの赤が、強い殺菌力や防腐効果を持つことを知っていた古え人は、権力者の埋葬等にこれを用いていた。古墳内の石室が真っ赤に塗られているのもこの辰砂、すなわち丹である。高貴な者のみが独占的に利用していたと思われる古代の丹という色には、それを取り巻く者たちにまた特別な想いや意味を抱かせていたとは推察できないだろうか。
あおに‐よし【青丹よし】アヲ
枕
(ヨもシもともに間投助詞) 「奈良」「国内クヌチ」にかかる。奈良に顔料の青丹を産出したことが秘府本万葉集抄にみえるが、事実か伝説の記録か不明。一説に、「なら」に続けたのは顔料にするために青丹を馴熟ナラすによるという。
広辞苑
『広辞苑』のにも青丹のことが書いてありました。
「奈良」の語源としては「平らな、平坦な(土地)」を意味する「なら(す)」であるという説。都城という意味を与えるために「城」という字を加えて「平城」を奈良と呼称したというのが一般的でした。
ちょっと、奈良の見方が変わってきました。
したっけ。