図書館検索で南総里見八犬伝を検索していたら、10歳までに読ませたい日本の名作に入っていた。漬物の福神漬の命名の話などを調べていると、水滸伝と八犬伝が気になる。明治初期の庶民の共通知識に八犬伝が入っていると思う。馬琴はこれで生活の糧を得ることになった人である。馬琴以前は、職業としての小説家は無く、武士の片手間仕事であった。従って武士の仕事を上回る制限があった。
日本文学とは受験以外で知ることはなく、福神漬の史料でも出てくることもなく、知ることは無いと思っていたが鶯亭金升の愛読書が八犬伝でほとんど長編小説を暗記していると知り、明治の文化人の基礎教養かもしれないと思い読み始めたが、何せ時代背景がわからず、現代風にわかりやすくした本で少し知る。
剪刀という言葉があった。前は武具などに入れている箱に書いてあるという。これはせんとうと読む。今のハサミのことで金属の刃が前に進むことを意味する。八犬伝で偶然持っていたハサミで前に進むことを決断したという。なお鋏という漢字があるがこれもハサミと読む。「なた豆」は剣・刃物に例えられている例が多い。