『やんちゃジジイ・ゆうちゃん』のイカすセカンドライフ

我儘で『やんちゃ』な爺さんの目標は、
周りに笑顔を振りまいて、楽しくセカンドライフを生きる事。

設計者たるもの・・・

2011年12月02日 | Weblog

設計(デザイン)という仕事をしていて、いつも思っていることは
「自分がどんなものを作ろうとしているのか?」
と、いう事が自分の中でどれだけ具体的になっているか?
それで、それを図面と言う形でどれだけ表現できているか?
それ以外にデザインと言う仕事には、何も無いって思っている。

これは料理のレシピと一緒。
食材、調味料、料理の手順などを書いて、それを見れば大方の人は
それらしき味付けのものが作れる。
プロと違う点は、その材料を何処でどのように使うか?
火加減や、時間などはレシピ通りにやっても、やっぱり差が出る。
経験・・・というものが、その差になるわけです。

そういう意味では僕の仕事である電気設計も、そういう点では同じ。

技術者と一言でくくられることが多いけれど、
実は開発に関わる設計者はデザイナーで、
ただ図面を描くだけの仕事とは全く違う。

技術者には、それを製造して組み立てる人、
僕の業種で言えば、出来上がったものを調整する技術者も居る。

設計者でも、出来上がったものを部品や、調整勝手などを考慮して
作りやすく設計し直す、生産技術の部門の設計者も居る。

僕のような電気回路の設計者はまず、安定に動くことを要求される。
最初のプロトタイプは動くかどうかの実験だけれど、
それを商品化する場合には、壊れない、誤動作しないことが
絶対不可欠で、特に量産品になれば尚更だ。

以前の部署に居たころは、いわゆる特注品ばかりやっていたから
こういった意識は持っていても、それ以上に性能を出すことが優先され
安定動作と言う点の優先順位は2番目、3番目だった。

でも、そんな設計者でも必要なのは理論的に裏づけをすること。
理屈の上で安定に動かないものは、たとえ動いたとしても
まぐれに近い場合が多い。

今の部署に来て、『動けばOK』とか『今までこれで問題なかった』
なんていう言葉が凄く多くて、気になっている。

今日も若手の実験結果の報告を聞いていたんだけれど、
そういう意識がないから、設計変更をかけてもまた動作確認と言う名の
実験をしなくてはいけないような空気が漂っていた。

それで、僕は『理論的に誰もが納得するデーターを持って来い』と、一括!
実際、実験をやらなくても設計変更をかける内容はほぼ予想してあった。
部品のばらつきや、製造上のばらつきに安全係数をかけて・・・・

中には、前の部署のような『安全係数を倍』なんて、
阿呆な設計を平気でやってる連中や、先輩が居たけれどね。
安定に動く・・・と言う点では、間違いないんだけれど。

子供の頃に遊びの中で身に着けた感覚って云うのが無い若い人が多いね。
だから、特許のアイデアも全く出てこない。
設計者たるもの、もっと遊び感覚で物を見なさい・・・と言いたい。

しっかりせいよ・・・・!

 

コメント
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