毎週土曜日は、阿佐ヶ谷にある河北病院で小一時間、痛めた右肩のリハビリ。
その後は荻窪に戻り、近所の整形外科で首のリハビリ・・・・
こんな事を毎週土曜日の午前中にやっている。
右肩に関しては、取り敢えず7月末を治療終了を目標に設定して、
あと1カ月半、今の治療と機能回復訓練を続ける事になっている。
帰宅したら11時半。ちょっと一休みした後に、午後から秋葉原の叔父夫婦の様子を見に行った。
いつも叔父を訪ねる時は、ちょっとした『手土産』を買って持って行く。
大したものじゃない、せいぜい1000円程度の煎餅やクッキーなどの簡単なもの。
受け取る相手におおむね判る、そして気にならない程度の値段のもの・・・・が大事なポイント。
高額なものを持って行くのは『野暮』、田舎者のやる事です。
かと言って手ぶらで出かけるのは、『しみったれ』。これも田舎者のやる事。
相手にさりげなく渡す手土産が『粋』なのであって、それが『江戸っ子』の文化。
そして受け取る方も『こんな気遣いしなくて良い』と言って受け取るのもお約束事。
つい最近、叔父は新車を購入した。
80歳を過ぎたと言うのに『車好き(カーキチと言います)』は歳を取っても変わらない。
『最後の車』だからと言って、本当は『外車』に乗りたかったので、
僕がアストンマーチンやシボレーを薦めていたのだけれど、
秋葉原の家の路地が2mくらいしか幅が無いので、そう云った車が入らなかったそうで、
いわゆるサイズの大きな『外車』を断念したようだ。小さなものには興味が無いみたい。
暫く乗って、運転しなくなったら僕が貰ってあげようと思っていたのに・・・・
こんな事を書いたら、また相方に
『罪滅ぼしどころか、罪を重ねている』と言われそう…
2時過ぎに秋葉原へ到着したら、叔父が昼寝を終えて2階から降りて来た。
元事務所だった1階のデスクは、今でも仕事をしていた当時のまま・・・・
そんなデスクの上に真新しいパソコンが置いてあった。
叔父は80歳過ぎて、仕事を廃業してもパソコンを手放せず、昔のお得意さんの
データーを古いパソコンから引っ張り出して、新しいPCに移設しようと試みている。
そのパソコンも、まだセッティングが出来ていないらしく、メールも繋がらない。
そこで僕が、無線LANの接続を確認して、プロバイダーのメールを開設してやった。
無事にメールが開通した事を確認するために、携帯にメールを送る。
着信を確認して、パスワードや認証IDなどを保管して、一応終了。
なんだかんだ言って、まだまだ僕の方がそう云う事は詳しい。
そんな所に突然『おかぁさーん』って言う、女性の声が聞こえて来た。
何処かで見たような・・・・・
『あんた、覚えてる?』と、叔母に言われて思いだした・・・・・。
かつて僕が外回りをしていた時に、可愛くてドキドキしていたお得意さんの娘。
可愛い上に、お祭りの時の化粧と半纏姿が様になっていて・・・・
いつも『あの子、彼氏いるのかなぁ?・・・・』と同い年の従業員と話をしていた娘さん。
そのお店には怖~いマスター、彼女のオヤジさんが居て、口を利くどころか、
無駄なお喋りして居ないで、さっさと仕事をしろと言う空気が漂っていて、
とてもじゃないがその娘に声をかけるどころじゃなかった・・・・・
で結局、僕はその彼女に声をかけるどころか、まともに喋る事も出来ないまま
叔父の所を飛び出しちゃったから、今日逢ったのは実に35年ぶり。
『あの頃、憧れていたんだよぉ・・・・』なんて言ったら、
『今頃言っても遅いよ・・・・』と、叔父叔母も大笑い。
今はその店を閉めて、森下町で『ぽん太』というお好み焼屋を営んでいるとか・・・・
昔と変わらないシャキシャキぶりを見せて、帰って行った彼女。
叔父夫婦には子供が居ないから、皆が気にして訪ねて来てくれるんだなぁ・・・・
夕方、飯でも食いに行こうと叔父が言うので、行く場所は叔父に任せたのだけれど、
叔母は『外出は疲れるので家で留守番してる、あんたら二人で行ってきな!』と言う。
3人でワイワイ話しながら食べるのが楽しいのに、何だかちょっと寂しい。
そんな訳で、御徒町の天麩羅屋で晩飯を食べて帰って来た。
この天麩羅がまた美味かった。
叔父と出かけると、こう言う御利益があるからなぁ・・・・
おっと、また相方に叱られそうです。