僕が参加している劇団は、専用の稽古場を持っていない。
まぁ、巷のアマチュア劇団は皆そうなんでしょうけれど、
そう言った事もあって、稽古場は区の公民館などの、
公共施設を予約しての稽古になる。
今日は1時から夕方5時まで、狭い視聴覚室しか空いていない関係で、
稽古はセリフが全然入っていない人たちだけの『特訓』になり、
全員が集まっての稽古は夕方6時からということになった。
僕は主役と二人だけのシーンを練習したかったので、
志願して1時半から、2時間ほど時間を取ってもらった。
主役はセリフが多く、大変なのは解っているけれど、
それでも、台本が来てから既に4カ月。
この時期になって、まだセリフが全然入っていない主役に
ちょっと苛立ちがあるというのも本音。
今日の特訓組は『3婆』と座長が呼ぶ女性たち。
といっても、そのうちの一人は他の2人の煽りを食らって
ペースが掴めないで苦労している部分もあるのでお気の毒。
とにかく、台本をきちんと読んでいない。
本人いわく『毎日、台本を読んでるしセリフも覚えている』
『家ではちゃんと出来るのに・・・・』と必ず言う。
僕は家で出来ても、稽古で出来なければ
『練習してきていないのと同じ』だと思っている。
それでも、プライドが高いオバサン
『本当は自分は出来るのだ・・・・』って、
『座長の前に出ると出来なくなるのだ』と・・・・
前の会社で、弟子として育てようとした若者が
何でも知っているふりをしていたので、僕は黙ってみていた。
それでも出来ないと、この若者も『忙しくて…』とか
自分が出来ないのは、自分のせいじゃないみたいなことを言っていた。
この若者と、言い訳するオバさんは全く同じですね。
両者とも『出来ないのは自分の努力不足』なんて事は言わない。
僕は若者に
『出来ない自分を受け入れない限り、絶対に次へは進まない』
と、言った事がありました。
その後、僕が退職してしまったので、今はどうなのか?知りません。
僕は『自分は出来る』なんて思ったことは無い。
そういう態度は、物事を舐めている証拠です。
自分は出来ないんだ・・・・だから勉強する。
そういう気持ちがあるうちは、幾つになっても成長できる。
もう成長なんて、オバサンたちには無理なのでしょうかねぇ?