今日は朝一番でリハビリを受けて、帰宅したのが8時50分。
いつもなら再び眠って、11時ころまで寝てしまうのだけれど、
今日は珍しく、9時半には家を出て午前中に職場へ行きました。
土曜日に所長である元同僚と色々話をして、今日はその延長で
皆を交えて、仕事の振り返りや今後の対応について話し合う予定だった。
でも、多忙な所長。
結局、外から帰ってきたのが夕方で、その話は明日に持ち越し。
彼は、夕方に山梨の本社まで戻って行きました。
僕は電気回路の誤動作対策で、回路図とにらめっこ。
でも、ちょっとした加修で直るのが判って改造に取り掛かった。
基本的な設計は悪くないのだけれど、ICの個体差で出る現象。
デジタルICにフリップフロップ (flip-flop:シーソー) という素子があって、
この素子は外部からのトリガ(信号)で出力信号が反転する。
この回路はデジタル回路の記憶装置の回路で、古い電気回路だけれど
今の時代になっても動作原理は変わらず、デジタル回路に必要不可欠な基本回路なのです。
この回路の厄介なところは、トリガで動作するためノイズに弱い。
そのために対ノイズ回路を周辺に施したり、使用する回路によって
電気信号を繋ぐ基板のパターンや部品配置を意識する事が大切になる。
今日の誤動作は、押しても居ないスイッチが入ってしまう電源投入時の誤動作。
回路図を見ると、なるほど・・・・電源リセット回路が付いていないのです。
電源リセットと言うのは電源投入時に、デフォルトの状態を作るために、
セット端子またはリセット端子のどちらかを、瞬間的に0V(GND)レベルにして
初期設定の状態にする回路で、通常は抵抗とコンデンサを使って遅延をかけるのです。
シーソーで例えれば、最初に自分が乗るために自分側を下にするのか?
それとも相手が先に乗るために自分の側を上にするのかを決めるようなもの。
平行にして同時に跨げば良いじゃないか・・・・と言われるかも知れませんが、
その場合はどっちが先に蹴るのかを決めなければなりません。
この電気回路の場合、最初に蹴る側を決めておくための工夫になります。
ところがこのリセット回路を入れないでも、動いてしまう場合がある。
ちょっとしたパターン(配線)の長さの違いや、そのパターンに他の回路が
繋がって居たりすると、電気信号の伝達速度が微妙に変わるために、
遅延回路を入れたような状況になる事があるのです。
ただこれは、結果オーライ。まぐれと言っても過言ではありません。
いわゆる動いたからOK、動けば良いという設計です。
僕も若いころに失敗した事がある簡単なミスです。
そういう事を踏まえて確実に動かすための設計をするのが
プロとアマチュアの違いでしょうかね?
僕もこう云う事が言える程度の実力は着いて、仕事を辞めたという事ですね。
久しぶりに、他人が作った電気回路の図面とにらめっこ。
でも、解りやすく書いてあるから大したものです。
往々にして、自分にしか解らないような図面を書く人が多いですからね。
解りやすいから、不具合点も見つけ易かった。
リセット動作させるための改造を施して、きちんと動くようになりました。
僕は電気設計技術者だったんだ・・・・と思い出させてもらった1日でした。