実は昨日、今日と電気回路の修理にかかりっきりだった。
7月10日のブログ
『自分は電気設計技術者だったんだ・・・・と思い出させてもらった1日』に
電子回路の誤動作についてちょっと書いたと思うけれど、
今回も似たような誤動作だった。
同じ改造を施して、直ると思っていたけれど甘かった。
パネルにLOCAL/REMOTEという切り替えスイッチがあって、
これを押すたびに、電子回路が動いてパネルでのマニュアル制御と
外部からの遠隔操作に切り替わるようになっていた。
前出の記事に書いたフリップフロップの初期設定は上手く行く。
ところがスイッチを押したときに、切り替わったり切り替わらなかったり・・・・
ICの動きがおかしいので、ICを交換してみたけれど結果は変わらず。
個々のICの動作を確認しても、おかしいところが見当たらない。
それで視点を変えて、スイッチを疑ってみた。
動きがちょっとギクシャクしているので交換したがこれも効果なし。
回路図を何度も見直してみたが、何所にも悪いところが見当たらない。
でも、誤動作するのだから何処かがおかしいはず・・・・
誰も使わない2CHの古いオシロスコープがあったのだけれど、
1チャンネルは壊れていた。
1つのチャンネルで、信号を当たってみたら、髭のようなノイズが一瞬見えた。
今時のストレージオシロなら、そのノイズをキャッチ出来るのだけれど
どう見ても30年以上も前の、アナログオシロ。
それでも、一瞬のノイズを見つけるのは、前の会社で培ったもの。
それで髭状のノイズが見えた時と、誤動作の出るタイミングを見たら
ピッタリと一致して、最初のICの出力でノイズが出ていることが判った。
でも、直接の原因はICでは無かった。
ICの入力部分にノイズ対策用に付けたとみられるの電解コンデンサの容量抜け。
そのせいで、逆にその部分からノイズが出やすくなっていた。
そのコンデンサをセラミック製のコンデンサに交換して、
2日間向き合っていた不可解な誤動作が、やっと治った。
『修理不能』とお客様に言えば、2日間も奮闘する必要も無かったのですけれど。
まぁ、粘り勝ち・・・・ってところでしょうかね?
簡単な回路だったから『俺も焼きが回ったなぁ・・・・』と思っていた。
実際、今回は僕の能力不足が原因でしたけれど・・・・。
でも『頑張れば何とかなる』と言う気持ちがまだ何処かにあった。
何事もそう・・・・
駄目だと思った瞬間に可能性は無くなる。
いまだにこの気持ちだけは忘れないようにしています。