お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

えっ! 初採集 ツムギハゼ

2018年11月03日 | 採集
 今日はいつものように夜間採集へ港に行く。風が無く海の中もよく見えるのだが、潮が下げていて期待薄の状態。浅い場所では底まで見えている。そんな中、壁際にハゼがいるのが確認できる。クモハゼだろうと思い、タモ網で掬ってみる。するとクモハゼではなく今までに採集したことのないハゼだと直ぐにわかり、更に見覚えのあるハゼでもある。フグ毒を持つことで有名なツムギハゼのように見えるが、ハゼは種が多いうえ、ここはツムギハゼの生息域ではないので別種だろうと思う。その後、また同じような形で同じハゼを採集。2個体も採れれば更に別種を疑う。家に帰り調べると驚くことに、やはりツムギハゼである。ツムギハゼはフグ毒を持つことで有名で昔から知っていたが、沖縄や南の島に生息しているイメージで、出会う事はないと思っていた。しかも今回、2個体も採れ、更に驚いてしまう。まだ生きているので標本写真は撮らずに一応、活かした状態で大学へ持ち込むか検討する。






ツムギハゼ



ニセクロホシフエダイ幼魚
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初確保 コハクヒメジ

2018年11月03日 | 市場
 今日は定置網漁の水揚げ後、沖へ行き作業。作業を終え帰港すると市場は既に入札が終わり、魚も運ばれあまり残っていない。そんな中、定置網で漁獲された沢山の雑魚がはいった入れ物が残っていて、覗くとヒメジの仲間が頭部のみ見えている。顔つきからミナミヒメジのように見える。ミナミヒメジはよく獲れるのだが大きな個体ばかりであり、この小さなサイズは珍しく標本用に残そうと考える。という事で取り上げると他の魚で隠れていた胴体と尾鰭が見えて驚く。ミナミヒメジは尾鰭によく目立つ数本の暗色帯があるのだが、この個体にはまったく暗色帯が確認できない。まだ未確保で探しているヒメジ属にも尾鰭には暗色帯があったはずなので、更に別種となるのでワクワクしながら帰宅。調べるとコハクヒメジである。調べると国内での分布域は長崎・沖縄となっている。鹿大に登録されている標本を調べると、国内では種子島で採集された標本が1個体登録されていた。この時点で県初記録はなくなる。更にネットで調べると宮崎でも見つかっており、これで本土初記録もなくなり、一応は県本土初記録という事になる。コハクヒメジは珍しい魚であることは間違いないのだが、ちょっと拍子抜けとなる。

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