お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

奇跡? 同じ場所でまたツムギハゼ

2018年11月24日 | 採集
 今日は昼間に大学へ標本を持って行ったのでもういいかなとも思ったが、やはり夜間採集へといつもの港へ行く。いつものように散策すると、今月の初めにツムギハゼを採集した同じ場所で、同じようによく似るハゼの姿がある。タモ網で掬ってみるとまたツムギハゼである。今月初採集したばかりのツムギハゼがまた採れて驚く。しかも同じ場所である。前回は2個体採集したのでもう1個体いないかと周囲に目を凝らすとまた発見。掬うとツムギハゼである。今回も同じ場所で同じように2個体採集できてしまい、サイズも同じで前回の再現となり更に驚く。前回は背鰭の感じから雌雄のペアであったが、今回も背鰭を見ると同じく雌雄と思われる。こうして立て続けにツムギハゼを採集したことに驚くと同時に疑問も。前回は稀に採集できたのだろうと思っていたが、既に定着しているのだろうか。更に2回続けて雌雄ペアを同じ場所で採集したという事はツムギハゼは普段は雌雄ペアで行動しているのか、それとも産卵時期なのだろうか。今回はこの奇跡とも思える状況に興奮し、眠気も吹っ飛んでしまう。


ツムギハゼ



ここでは珍しいブダイ幼魚



久し振りにカエルアンコウも採集



この港では初採集のクモギンポ



今日の成果

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初確保 コガネマルコバン

2018年11月24日 | 市場
 今日は定置網漁を終え市場で水揚げ中、大きなマルコバンが揚がっているのを発見。ここの市場ではマルコバンはたまに揚がるものの、ずば抜けて大きなサイズであり驚く。このサイズからマルコバンというよりも海外産ではないかと疑い、魚ボラの先生に連絡する。土曜日なので電話が繋がるか心配であったが運よく直ぐに繋がり、状況を説明。するとサイズ的には普通のマルコバンも大きくなるそうだが、標本を確保するように言われる。漁協の職員に交渉し何とか確保する。仕事終了後、急いで大学へ走る。今日は車の六か月点検を予約しており、夕方には帰って来なければならず、時間的にはギリギリである。大学に着き先生に魚を見てもらうとコガネマルコバンと同定される。コガネマルコバンは先生が学生の頃、宮崎で得られた標本を元に日本初記録種として報告した魚である。その後、国内では写真や目視などでは確認されているらしいが、標本に基づく報告はない。ただ、海外産によく似る種がいるらしく、その違いはレントゲンで頭部の骨格を調べないとわからないとの事である。そうこうしているうちに時間は過ぎ、あとは学生に任せ地元に戻り車の点検へと向かう。

*後日、精査され、国内未記録種Trachinotus anak Ogilby, 1909と同定され、2019年7月に日本初記録種ヨコヅナマルコバン(新称)と提唱されました。






コガネマルコバン


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