今日は港を歩いていると、よく標本を提供して頂いている刺し網漁の漁師さんに声を掛けられる。船に行くとクーラーからニセボロカサゴかなと思う魚が出てきて標本用に頂いた。魚ボラの先生はこの魚の研究中で以前にニセボロカサゴの中から新種がどうのと聞いたことがあったので喜んで持ち帰る。直ぐにでも先生の所へ持って行きたいが現在海外出張中。自分はこの類いを知らないので持ち帰り調べてみる。するとニセボロカサゴの類似種のナミダカサゴというのが見つかる。背鰭棘間の鰭膜が切れ込むのがニセボロカサゴとなっている。この個体はそれほどでもない。となればナミダカサゴだろうか。ネットで調べてみるとダイバーの撮った写真がたくさん出ているが、ニセもナミダも混ざっている感じで当てになりそうもない。ネットで調べていくとよく似た普通のボロカサゴが見つかった。ボロカサゴは今までは全てが全身マダラ模様と思っていた。模様のない個体もいる事を知り、再び同定すると胸鰭軟条数が16であった。さらに背鰭軟条部後半に明瞭な1黒班が確認できる。同定結果はボロカサゴとなった。だが、ネットを見ると上顎に大きな皮弁があるにがナミダカサゴとなっているページも見つけた。何が何だか分からなくなってきたので先生に見てもらうのが一番だと思い同定を諦め、先生の帰国を待つことにする。ひょっとしてという事も考えられるので、今回は展鰭にホルマリンを使わず、ピンで固定したまま撮影する。
*ホウセキカサゴRhinopias eschmeyeri(Conde, 1977)と同定されました。
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