お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

タタリ神

2007年02月23日 | 日記

 夕方、珍しいウナギが捕れたから見てくれと電話を頂いた。ここ笠沙ではオオウナギも生息するのでこれかなぁ、それともアナゴ、ウツボの仲間かなぁと思いながら港に向かう。水槽に活かしてあり、覗くと見たこともない魚。体はウナギであるが頭部は皮弁で覆われている。よく見るとその皮弁一本一本が動いている。取り上げてみるとその皮弁が何本か落ち、地べたでくねくねする。この皮弁と思っていたのは寄生虫であった。この寄生虫、10個体ほど着いていたが、それが取れるとさらに驚く。ウナギの頭部が半分食われて無くなっているではないか。眼も片方しかなくそれも白濁していて、おそらく眼はすでに見えていない様子。寄生虫に頭部を覆われた状態は、あのジブリ作品の「もののけ姫」に出てくる、黒い呪いの蛇を全身にまとった獅子「タタリ神」のようである。気持ち悪いので写真をアップしようか迷ったが一応・・・(まだ1個体寄生虫が残っている)。それにしてもまだ寄生虫が脳まで達していないのだろうが、このウナギの生命力も凄い。
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