仁賀保あたりで目が覚め、由利本庄5:00。
車窓からは朝焼けの中、鳥海山が裾野を広げる。
睡眠導入剤を服用したので、すっと眠りにつけたが、
ガタガタ、ゴトゴト、ガ~ン・・・車輪からの振動は凄くて何度か目を覚ました。
遠くに男鹿半島が望めた。
雄物川を渡り、列車はまもなく秋田に到着。
八郎潟はどこまでも続く穀倉地帯になっている。
米代川だろうか、大きな川だった。
このあたりから内陸へ入って行き、左手に白神山地が望めた。
定刻の7:47日本海は大鰐温泉に到着。
終点の青森まで行くS君に見送ってもらい列車を下りるが、
この駅で降りたのは、私ともう一人の二人だけ。
走り去って行く日本海。
乗車時間14時間。
長いなぁ・・・と、思っていたが、S君との語らいで退屈しなかったし、
睡眠も充分とれ、これなら快適な列車旅だったと言っていいだろう。
この後、私が振る手に車掌さんも応えてくれた。
大きなワニのモニュメントが迎えてくれるが、
駅にはみどりの窓口もコインロッカーも何もない。
駅前も寂しく、喫茶店の一つもない。
わにcomeという施設があり、ここで入浴も出来るのだが、
入浴は9:00~、食事は11:00~で、予定とは合わない。
仕方なく重いリュックをかつぎ、共同浴場のある方へ歩き出すが暑い。
このあたり、紫陽花がまだ咲いているが、そろそろ終わりかけ。
花の写真を撮りに大鰐温泉へ降り立った訳ではない。
暑くて嫌気が差してきた。
目指す共同浴場まではまだ距離がある。
気が変わり、弘前へ出て五所川原を目指そう。
大鰐温泉駅へ戻り、8:12発の下り列車で弘前へ行く事にした。
大鰐温泉で一風呂浴びて、夜行の疲れをとる・・・という計画が
最初から崩れてしまい、ちょっと情けないし、この暑さに先が思いやられた。