神奈川県民ホールでの絵画展を観てから夏の暑い陽気でしたが、ぶらりと港町横浜の山下公園周辺を散策してみました。
先にスケッチのメッカである開港広場に出てみると、イチョウもすっかり新緑の葉が茂り 旧英国領事館の開港資料館前は、スケッチする人もなく静かな午後の風景でした。
広場には、海岸教会をバックに日米和親条約調印の記念碑やいろいろなモニュメントもあり、時折涼しさを感じる浜の風が通り抜けていました。
山下公園へと移動すると、曇り空ではあったがベイブリッジや山下埠頭を望む遠望は、素晴らしく多くの家族連れや観光客がのんびりとベンチに腰掛けて湾内を眺める光景が見られます。
また、山下公園の入口に佇む「インド水塔」は、知る人ぞ知る関東大震災で被災したインド人への救済の返礼としてインドから寄贈されたそうで、独特の寺院建築風の造りは、異彩を放っており、スケッチポイントとしてお気に入りスポットでもある。
そのドームの屋根作りや天井に見るモザイクタイルの模様も必見のものである。
園内には、異人さんに連れられて行っちゃったあの「赤い靴を履いた少女」が、いつもと変わらぬ表情で海を眺めているが、どこに想いを馳せているのだろうか?見る人の心で如何様にも見えてくるから面白い。
山下公園のシンボルでもある氷川丸近くでは、修学旅行の生徒たちが氷川丸やベイブリッジをバックに記念撮影に余念がなく、何組かに頼まれてシャッターを切ってお手伝いをさせてもらったが、どんな旅の想い出が出来たのだろうか?
氷川丸の前では、「カモメの水兵さん」の歌碑がありますが、この歌の発祥の地としてメリケン波止場時代の想い出が込められており、今はカモメの姿はありませんが、冬には氷川丸周辺には数えられない程、「白い帽子に白いシャツ白い服~」のカモメさんの姿が見られ、旅情的なシーンが再現されている。
また、バラ園では、ハマに縁のある名前の色とりどりのバラが今が盛りと咲き乱れており、氷川丸を背景に美しい光景が拡がっていました。
イチョウ並木の新緑が美しい公園通りに出ると、濱の顔であるホテルニューグランドが実に美しく光っており、、季節の移ろいを感じる好みのスケッチ・ベストポイントだと感じている。
この後、象の鼻エリアや日本大通りをぶらぶらと巡って、濱の空気を吸いながら何故か「港町十三番地」を口ずさみながらロマンチックに浸っていた。