上五の「今朝の分」という表現がまさにその通りだと思いました。新しい朝にその日の分だけ咲く朝顔たち。「空ひろげ」もすがすがしく気持ちがいいです。朝顔の花が広がる感じと空の広がりがうまく呼応していると感じました。仮名で「ひらき」と「ひろげ」とされたところにも、朝顔の花のような柔らかさを感じました。
朝顔の生き急ぐごと五つ六つ 麗子
これは、私の句です。午前中の早い時間にすぐにしぼみ始めて来る朝顔。「もっと長く咲いてて欲しい。そんなに生き急がなくても。。。」という思いで作りました。「生き急ぐ」という表現が大袈裟だとはわかっていましたが。。。
亜子さん:「生き急ぐ」という言葉が朝顔の本質をついている。「なんでそんなに早くしぼんでしまうの?」と何度も思った。はかない命を懸命に生きている。
結宇さん:そろそろ終わりに近いのでしょうか。 一斉に咲きますものね。
はかない朝顔の健気さを詠まれたのは、
永い夏耐え朝顔の健気かな 能登
今年の猛暑にも耐え健気に咲いた朝顔。「お互い、がんばったね!」と夏を乗り切った安堵感も感じられました。
須美さん:厳しい夏を乗り越える朝顔を健気と表現する所に同感した。
亜子さん:「もう秋なのにこんなに朝顔が咲いている」と亡き夫と町歩きをしていた時に驚いた覚えがある。「健気」という言葉もいい。
★★★
朝顔という花に朝元気をもらい、しぼみゆく姿に心を動かされ、懸命に花をつけた健気さにいろんな俳句が生まれました。麗子