作者の須美さん
「煮っ転がしなど庶民的な感じのする里芋ですが、料亭で出てくるきちんと面取りをされた里芋は急にすまして見えます」とのことでした。特に購入したおせちの里芋煮はまさにすまし顔。
里芋を調理する際の面取り。ちょっと面倒ですが、そのひと手間で美しい姿になります。里芋のちょこんと座った顔はまさに色白で美しいと思いました。
句会でも面取りをした里芋に目をつけたところ、そして「すまし顔」と表現したところがよいと評価されました。
童子さんからも、
「『イモ』と田舎者など垢抜けないことを揶揄しますが、一皮剥けばお上品なります。」とのコメントが届きました。」
もう一句。里芋の皮を剥く際の拙句。
里芋の土の香りや天地剥く 麗子
晴代さんから「土の香りと天地剥くが響きあってますね。」とコメントいただきました。ありがとうございました。
綿取りまで行かなくても、私はまず里芋の上下を落とすので「天地剥く」としました。でも、剥き方ではなく、土の香りから大地と空へと思いが飛躍していると取って下さった方もいました。このあたりが作者の意図より壮大な解釈となり嬉しい限りです。これが、対面句会の楽しさですね。麗子