575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

青みかん昼餉の畦にころげでり  晴代

2024年12月06日 | Weblog

その季節ならではの情景がはっきり見える一句は、トップ賞常連の晴代さんならではの秀句と思います。

青みかんは早めに収穫する早生のもので、秋の運動会や遠足のとき、おにぎりと一緒に持たされた思い出があります。完全に熟していない果実はさっぱりしていて香りがとてもよいですね。畑仕事のお弁当タイム。袋を開けるとみかんがころりと転げ出る愛おしさ、畦に腰をおろして談笑している様子まで想像できました。

最初、畦を蛙と読み違え、青ガエルが驚いて飛び出てきたかと思いひとりで笑ってしまいました。茶目っ気を感じる「ころげでり」ですが、「ころげでる」でいいのではと遅足さんのつぶやきがありました。文法的にはよくわからないのですが、おむすびころりんのように転がり続けるイメージが「でり」にあるようにも・・

こたつの上には定番の「みかん」ですが今年は記録的な不作だそうですね。メロンや葡萄と並んで高級フルーツになったら悲しいです。

 

 どんぐりを拾う八十路の童女かな 容子

竹葉さん:孫がいっぱい拾ってきた時これどうしょう。。と困ったことがあったのに、私もこの前可愛い帽子がついてたどんぐりを拾ってきました。役に立たなくても拾いたくなる童心に帰った婆さんを良く詠んでいると思いました。

能登さん:歳をふるとは、童に還っていくことだそうです。いいですね。

須美さん:いくつになってもドングリ拾いは楽しい。八十路の童女が好き。

 

回想法という認知症予防の心理療法があると聞きました。懐かしいものに触れることから昔の自分に戻り、自己肯定感や幸福感にひたれるということです。帽子のついたドングリを見つけるとすごく嬉しかったことを竹葉さんのブログで思い出しました。ドングリを包むあの部分、調べたら「殻斗(かくと)」というのだそうです。パンツや帽子にみたて、目鼻をつけて、幼い娘と遊んだことを懐かしく回想しています。 郁子

 

 

 

コメント (1)
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