何とも強い、主張のあるタイトルに引かれて、本書を手に取った。
著者の下重暁子氏は、NHKのアナウンサーを辞めた後文筆家になった方である。
この本は、2020年11月初版となっている。
新しい本だが、内容はエッセイ集である。
書かれた時期は、1988年から2017年までの30年近くの長い年月に渡っている。
その間に雑誌やコラムなどに書かれたものが、内容的に5つの章に分けて集められている。
著者の生き方は、芯がしっかりしている。
それは、自分の考えを大事にする、自分の考えを貫くということである。
自分が本当に好きなものをやっていく。
暮らす場所も、暮らし方もそう。
周りに自分が合わせるのではなく、自分が本当にやりたいものをやってこそ、豊かな人生になる。
そういう考え方、生き方には賛同したいと共に、簡単ではないことも知っている。
ただ、そこに次の考え方を知ると、また、そうだよな、とも思う。
年をとることは、個性的になること。
お金も減ってくるからこそ、本当に自分が大事にしたいものを大事にするしかない。
そうすることによって、人生の中で一番自分らしく生きられる。
下重氏の生まれは、私より20年ほど早い。
人生経験は豊かな方でもあり、自分を大事にする、芯のしっかりした生き方は、これからの自分にもつなげたい。