サッカーJ2リーグ第38節。
アルビレックス新潟は、ホームで、大宮アルディージャとの対戦。
今回のホーム戦から、声出し応援可能な席以外は、100%入場可能になった。
駐車券も完売となっただけあって、入るのにも車列ができ、久々に車でいっぱいの駐車場。
有料入場者数は、さすがに今季最多の20,811人。
今日の試合の主役は、スタジアム内外で、試合に出場できない高木だった。
ガード下をくぐると、
「アイシテル タカギヨシアキ」
「新潟と共に! 高木善朗33」
など、彼に対する励ましのゲーフラやタオルを持った人たちが、写真を撮っていた。
席の入り口では、こんな「33」のペーパーボードが一人一人に配られていた。
あとで回収するそうだ。
選手入場前には、Nスタンドのサポーターたちから、高木に対するメッセージの横断幕が。
高木も、それに応えるように、選手入場口付近で顔を出してくれた。
新潟の選手たちも、入場時に、一種のパフォーマンス。
全員が、高木の背番号「33」をつけたユニフォームを着用して入場した。
サポーターたちは、前述の「33」を掲げながら、それを見守ったのであった。
どれだけ高木が、新潟のサポーターやチームメートに愛されているか、が表れていた。
だが、こうしたことが、逆に選手たちの動きに力みが出ないかと心配した。
試合が始まると、前節の水戸戦の試合同様に、新潟の一方的なボール支配が見られた。
しかし、いつも以上に決定的なシュートシーンに持ち込めない。
高木の位置に入った伊藤涼太郎。
がんばっていたが、決定的なシュートチャンスで、少々力んで枠を外した。
大宮にチャンスは与えないものの、0-0のしびれる展開で前半終了。
後半も膠着状態となり、新潟は67分、一挙に3枚替えして局面打開を図った。
FW谷口、MF小見、島田に代わり、FW鈴木、MFイッペイシノヅカ、秋山を投入。
その5分後に、その交替メンバーが結果を出すのだから、松橋監督の采配ズバリであった。
ポンポンとパスが回り、伊藤→鈴木→三戸とつながっていくと、堀米がゴール前へパスを送る。
鈴木がDFに倒されながらも、体を張ってボールをこぼすと、そこに現れたのは秋山。
いち早く右足でゴール左にけり込んだ。
あっぱれ!
秋山のプロ入り後、新潟での初ゴール!
試合後は、ヒーローインタビュー。
このゴールには、見守って応援していた高木も大喜び。
その姿は、場内のビジョンでも映し出されていた。
結局、この1点を守りきった。
新潟が今季初の4連勝で、首位堅持!
新潟より早く、1日前には2位横浜FCが、1時間前には3位岡山が、それぞれ勝利していただけに、その差を詰めさせないという貴重な勝利だった。
おまけに、ホーム戦勝利後恒例の、楽しいパフォーマンスは、なんと選手たちが芝生に寝転んで、高木の背番号「33」の人文字を作るというものだった。
しかも「33」のユニフォームが体の前面に出るように反対に着てのものだった。
そして、その「33」の姿のまま、場内1周のあいさつをした選手たちだった。
今日の試合は、最後まで、高木のために、だった。
帰りには、回収するとのことだったので、「33」のペーパーボードは返したよ。
これで、残りはアウェイ2戦、ホーム2戦の4戦となった。
この4戦で1勝1引き分けの勝ち点4を取れば、得失点差が大きいので実質的にJ1昇格が決まる。
だが、そんなこざかしい計算よりも、やっぱり勝つ試合を見たい。
次の1戦次の1戦と勝利を重ねていってほしい。
来年、高木と共にJ1で戦うために。
Visca Albirex !!