昨日土曜日、腰の痛みがまったく改善していなかった。
世間は3連休開始日であったが、土曜日も午前中ならやっている整形外科医に行ってきた。
ただでさえ正月明け、ただでさえ土曜日午前と、医者が混むのは分かっていた。
でも、あまりにも腰の具合の悪さに、週明けを待たずに行っておくことにした。
何度かここでも書いたが、1999年の夏、私は腰椎の椎間板ヘルニアで手術までしている。
この辺では一番大きい病院で手術の執刀をしたのが、この整形外科医院の医師だった。
その後独立・開業した医師なので、一番気が許せる方なのである。
10時過ぎに車で行ってみると、駐車場はいっぱい。
入口から遠いところに1台分のスペースが空いていた。
雨が降っていたので、もっと近く止めたかったけど、ぜいたくを言っている暇はなし。
腰痛時は、車からの乗り降りが痛みを伴い、とてもつらい。
やっと降りると、雨に当たるが急ぎ足もできず、濡れながら医院の入口にたどり着いた。
入るためには、靴を脱いでスリッパに履き替えなければいけないのだが、靴を脱いでそろえて棚に上げたり、スリッパを取ってはいたりする動作も、実は痛みを伴うのだった。
10時10分、院内は大半が高齢者で混んでいたが、空いていた硬めのソファに座ることができた。
ナンプレ難問集と、文庫本1冊を持って行っていたので、とりあえず前者を解き始めた。
1時間後、それも2問解いて飽きたので、文庫本を読み始めた。
それでもなかなか呼ばれないし、待合室の人数も減っていかない。
腰に痛みがあるのに、長時間同じ姿勢で座っているのはつらくてたまらなかった。
結局、呼名があったのは、11時40分で、1時間半が経過していた。
呼名後、今度は診察室前で待つこと30分。
これまた、つらい椅子での待合。
12時10分に呼ばれて入室し、件の医師先生とは8年ぶりの再会。
8年前に季節の変わり目痛のような原因不明の痛みで、来たことがあった。
そのときも年輩の方々ばかりで非常に混んでいて診察まで時間がかかったので、以後多少の痛みなら我慢することにして、通院は避けてきた。
そして、我慢しているうちに、意外と痛みは軽くなったりしていったので、あまり通院する必要はないなと思ってきたのであった。
今回は、我慢ができないから来たというわけだ。
毎日忙しくたくさんの患者を見ている医師も、「ご無沙汰しています」という私の声に、カルテを見て「2016年以来か」と言い、思い出していただけたようだった。
いつから、どうして痛めたのかなどに答えたり、立って可能な範囲の前かがみや後ろ反りを求められたりしたが、ほんの少しで音を上げ、「痛っ」と声をあげた私。
「しばらく腰のレントゲン写真は撮っていないから、撮ってみましょう」と言われ、診察室には2分くらいの滞在で、次はレントゲン室へ。
レントゲン技師の方も、大忙し。
3人ほど順番を待って、やっと私の番が来た。
技師さんは、さすがに手慣れていて、私のような腰痛者への介添えの仕方もうまかった。
だが、撮影のための体位の変更には苦労した。
レントゲン室から再び診察室前で、順番を待つ。
本日2度目の診察室。
そこには、私の背骨の写真が写っていた。
医師は、1枚は以前の写真だと言った。
今の写真は、前に比べて、腰椎の骨と骨の間が狭くなっているのが分かる。
机の上にあった背骨の模型を出していじりながら、
「あなたも、私も齢をとってきたからね。齢をとると、だんだんこうして傷んでくるんだよ。だから、椎間板が薄くなってしまう」
「まあ、3週間くらい安静にしてみましょう。その間によくなるかもしれないし、ならないかもしれない。2週間分痛み止めの飲み薬を出します。よくならなかったら、3週間後また来てください。湿布も出しておきましょうか」
「今は、『椎間板症』ですね。これが悪くなると、『椎間板ヘルニア』になる」
とのことだった。
礼を言って、診察室を出たときにはすでに1時を過ぎていた。
土曜日は、午前限りの診察時間なのだが、まだ私のあとに何人か診察を待つ人がいた。
医者もやはり大変なものだと思う。
感染症禍で先行き不安の頃、医療従事者の大変さが盛んに報道されたが、整形外科医であっても、今でもこれだけ忙しい。
お忙しいところ、診察ありがとうございました。
受付で診察料を払い、医院のすぐ近くにある薬局で飲み薬と湿布を受け取って帰るときには、すでに医者を訪ねてから3時間を過ぎていた。
そうやって帰ってきた昨日であった。
今日は、飲み薬が効いたのか、痛みは少し軽減している。
だが、力の入れ方を間違えると、また「う~っ」と声が出るほどの痛みがある。
3週間か…。
3週間後、あの医院にまた通うことがないようになっていたいものだが…。