四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

鹿の苑(奈良の旅その3)

2007-12-12 09:11:08 | 俳句
 春日大社の灯篭群をめぐり、むかし興福寺の僧が行き来したという小道を下ると広広とした原っぱ、鹿苑に出ました。お釈迦さまが思索にふけられた印度の風景に似る感じです。芭蕉翁も歩かれました。 
 『びいと啼(な)く尻声悲し夜の鹿』  芭蕉(妻を求める鹿は秋の季題で、尻声とは語尾が上に引く音)
 バンビも混じりビッコの鹿もいましたので、車が走る道路が近いとひかれはしないかとハラハラして心配です。
 この辺は昔、京の天皇貴族を大いに悩ませた弁慶みたいな強訴の僧兵がうようよした荒っぽい歴史があります。平家の軍勢が攻め込んできて東大寺を焼き落としてしまいました。

♪鹿の音(ね)にかのひと思ふ奈良小春   駿
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