『原色 ニッポン《南の島》大図鑑』 [単行本(ソフトカバー)]
加藤庸二 (著)
「島」という漢字が「鳥」とりに似ているのはわけがある。
島の上で海鳥(渡り鳥)が羽を休めている形。産卵もするだろう。
トウと発音するのも鳥(チョウ)からという一説がある。鳥ではないので、鹿児島県の有人島の中でも知らない島があった。たとえば桜島(厳密には島ではない)の隣の新島は鹿児島市からもっとも近い島、三島村の竹島がたけのこの産地なのも知らなかった。
この図鑑には114もの島があるのだ。その内奄美群島は8島。
よくもこれだけの「大図鑑」が一人(もちろん協力者もいるのだが)で書いたものだと感心する。
しかし。それには著者の40年もの島通いがあった。それを現時点でまとめたもの。
島が好きでなければできないことだろう。
たとえば奄美大島の南の加計呂島や与論島には、奄美大島本島や沖縄本島と同じ6ページが割かれ、著者の好みが反映しているように思う。
決して客観的でないという意味ではない、それはこの本の魅力のひとつではないだろうか。
著者は加計呂島の集落の道や校庭などの清潔感、几帳面な生活観に感銘を受けたのだろう。随所で著者の感受性が読み取れて飽きることがない。
パラパラめくって、それぞれの島で、写真や記事に共感し、あなたの楽園が見つかったら、そこを訪ねたくなるかも知れない。
そんなたのしい図鑑だ。写真のほか地図や各種データもある。
amazon 内容紹介
“異例"のベストセラーとなった『原色 日本島図鑑』に続く南の島図鑑。
島のスペシャリストが、日本の“楽園"をめぐる旅へと誘います。世界遺
産に指定された小笠原諸島から、南鹿児島の島々、トカラ、奄美、大東、
本島周辺、宮古、八重山まで、大小・有人無人を問わず網羅。日本最東
端の南鳥島、最南端の沖ノ鳥島、さらに尖閣諸島も写真つきで紹介。登録情報
単行本(ソフトカバー): 288ページ
出版社: 阪急コミュニケーションズ (2012/6/28)
言語 日本語発売日: 2012/6/28
商品の寸法: 20.8 x 15 x 2.6 cm
原色 ニッポン《南の島》大図鑑 価格:¥ 2,310(税込) 発売日:2012-06-28 |