『偽金づくりと明治維新』 単行本 – 2010/3/20
徳永 和喜 (著)
日本の辺境にあって、しかも借金に苦しむ薩摩藩がなぜ、新型蒸気船や大量の鉄砲を大量などの軍事力を有し、明治維新の実現に他藩に抜きん出て大きな役割を果たすことができたのか。
まあ、金ができたからなのだが、ではその金は・・・。
今まで、これは奄美の砂糖のおかげ。なかでも藩主・斉興と調所広郷の天保の財政・農政・軍制改革について書かれた本から得た知識が主で、その思いはつよかった。琉球の砂糖や貿易による利益などはどのくらいの割合だったのか、疑問に思いつつ・・・。
本書まえがきに
幕末動揺期の政治を支えた薩摩藩の財政基盤がなんだったのか、いまだに解明されていない。
これまでの研究では、琉球口貿易と奄美諸島の黒糖に代表される専売制により利益が財源の双璧とされてきた。しかし琉球口貿易の利潤を財源とみるには課題が多い。専売制にも限界がある。本書は。この藩財政を支えた財源はなにかを主題に、その内容と経過を詳細に論究したものである。結論は、薩摩藩による偽金造りである。
とある。
ああ、やはり「解明されていない」のか。もっと読みたい。
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amazon 登録情報
単行本: 286ページ
出版社: 新人物往来社 (2010/3/20)
発売日: 2010/3/2