以前別の会合で、堀井先生の講演があり、その後この講演のお知らせパンフレットを頂いて帰った。
その中に「日本の文化遺産、源氏物語が書かれて1千年。当時の貴族たちの祈りと思いを書と花にたくしました」というメッセージがあった。
二月堂細殿
登廊から眺めた細殿は、左側の屋根の低い建物である。
普段は女性が入れない建物であると聞いているのだが、僧侶の修行の場なのだろうか。
この日の会場は、この細殿であった。
細殿内部
会場には堀井先生の書が沢山展示されていた。
すでに講演を聞く人達で座敷はいっぱいだった。
正座が出来ない旨を係りの人に話すと、椅子を出してくださったので、ずいぶんありがたかった。
堀井先生講演「源氏物語」女性と祈り
きらびやかな源氏物語の世界は、そうではなく、グレーゾーンの世界であると開口一番話されたことにまず惹かれた。
一言で言うと、儚い物語であり、しみじみと心打たれるような、ものの哀れを感じるのが源氏物語を貫いて描いている。
源氏と女性のかかわりの中で、源氏のために幸せになれなかった女性たちは、観音信仰によってこの世で幸せになれるという考えで、読経、写経をし、祈り心が満たされていく。
メモを取りながら聞いたのでなく、断片的に心に残ったことを今思いつくままに書いているので、間違いや、思い違いがあるかもしれないが、「儚い」という点でもう1度手元にある源氏をゆっくり読み返すこともしてみたいと思う。