カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

源氏散華・二月堂・細殿(ほそどの)にて

2008年10月16日 | ☆ ふるさと・大和




源氏散華・講演と書と花

東大寺二月堂脇の細殿で、10月10日から12日まで「源氏散華」と題して、「源氏物語」の書と花の展覧会が行われていた。

以前別の会合で、堀井先生の講演があり、その後この講演のお知らせパンフレットを頂いて帰った。
その中に「日本の文化遺産、源氏物語が書かれて1千年。当時の貴族たちの祈りと思いを書と花にたくしました」というメッセージがあった。



二月堂・お松明の登る登廊から

登廊の中ほどから二月堂を見上げると、屋根の反りの優しさと、軒の垂木の並びが欄干の線とあいまってとても好きな場面である。




二月堂細殿

登廊から眺めた細殿は、左側の屋根の低い建物である。

普段は女性が入れない建物であると聞いているのだが、僧侶の修行の場なのだろうか。

この日の会場は、この細殿であった。



細殿内部

会場には堀井先生の書が沢山展示されていた。
すでに講演を聞く人達で座敷はいっぱいだった。
正座が出来ない旨を係りの人に話すと、椅子を出してくださったので、ずいぶんありがたかった。



堀井先生講演「源氏物語」女性と祈り


きらびやかな源氏物語の世界は、そうではなく、グレーゾーンの世界であると開口一番話されたことにまず惹かれた。
一言で言うと、儚い物語であり、しみじみと心打たれるような、ものの哀れを感じるのが源氏物語を貫いて描いている。

源氏と女性のかかわりの中で、源氏のために幸せになれなかった女性たちは、観音信仰によってこの世で幸せになれるという考えで、読経、写経をし、祈り心が満たされていく。
メモを取りながら聞いたのでなく、断片的に心に残ったことを今思いつくままに書いているので、間違いや、思い違いがあるかもしれないが、「儚い」という点でもう1度手元にある源氏をゆっくり読み返すこともしてみたいと思う。





GIFアニメ7画像

花 「はなの」 志水恵風先生作品の中から


GIFアニメ8画像

書 創書空間 「焉」 堀井桃連先生の作品の中から

コメント (8)
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