目では、蓮池を探しながらも、鼻はクチナシの垣根の方へと向いている。
そう急ぐ日でもないので、甘い誘惑の香の花を、先ずカメラに撮ってから目的地に向かうことにした。
八重のクチナシの花のようだ。
あと二弁が、風車の中のように中心で包まっている。
じっと見ると、花はテイカカズラのようだけれど、肉厚の花弁である。
顔を寄せるとなんとも言えないよい香がする。
鼻の先から蜂が飛び出して驚いた。
蜂のほうも領域を犯されたようで驚いたのだろう。
バニラと抹茶のミックスのソフトクリームそっくりだ。
ソフトクリームに目にない私の想像は、花を愛でるよりも、食へと移動する。
この蕾が咲くのはいつごろだろう。
咲くときには抹茶の色はなくなり、まっしろになる。
そしてあたりに芳香を漂わせて、存在を知らせてくれる。
ハスの花を先にUPしたが、クチナシの花も今が旬の藤原宮跡だった。