藤の木古墳を囲むように咲き乱れる秋桜。
場所をかえて古墳の周りの緩やかな傾斜を見ると、発掘当時からの過ぎ去った日の重なりを思う。
藤の木古墳発掘のニュースが大きく伝えられ、其の発掘現場の公開が行われたのは、2008年5月のことだった。
法隆寺から西の方へ静かな田園の道路を進むと、そこは西の里と呼ばれる地区である。道路の角や家屋の端のあちこちに、小さな石仏が祀られているのを目にする。その石仏には、いつ訪れても野辺の花や、庭先の花がお供えしてある。この地区に住む人の心の優しさのようなものに接するのだ。
藤の木古墳の近くのあちこちに咲く秋桜が、古代にここに葬られた二体の貴人への、斑鳩に住む人のこの地を愛し古代への思いをはせる花として、優しく温かい思いの花を見るのが、ほのぼのとした気持ちで、大好きな秋桜を見る機会が嬉しい。
古墳の周りを1周していると、秋桜畑に枝を伸ばした柿の木に色づいた柿の実が、近くの民家と共に長閑な西の里風景を堪能する。
年ごとに秋桜畑が増えていくのは、稲作をする田が、ここでも減っていくのだろう。
土地柄そのような耕作放棄地を、秋桜畑にして斑鳩の地の景観を守っていることに敬意を表する。
斑鳩に足を延ばして、塔のある風景と秋桜を是非ゲットしてきてください。
いい日でありますように。
明日藤原宮跡のコスモスを撮りに行きます
奈良にお邪魔します