エメラルド色の潟沼の傍らに歌人斉藤茂吉の碑が建っている。
茂吉は歌人であり、精神科医であった。そして山形県の出身
鳴子温泉は山形県境に。そんな関係で茂吉も訪れたのだろう。
『みづうみの
岸のせまりて
硫黄ふく
けむりのたつは
一ところならず』 茂吉
歌意:潟沼の急斜面に硫黄が吹き上げている
それもあちらこちらから激しく吹き上げる
感想:斉藤茂吉は美人弟子(永井ふさこ)と禁断の恋に落ちた
それも俳人;正岡子規の従妹という才女。この歌は心が
表現されていないのはむしろ不思議、拡大解釈をすれば
エメラルドの様な美しい恋人を潟沼に譬え、激しく吹く
硫黄は茂吉自身の切ない感情だろう。28歳も若い美人弟
子に夢中であった斉藤茂吉の心中を察して余りあるのだ。
映像:エメラルド色に輝く沼、周囲には鳴子火山群(胡桃ヶ岳、尾ヶ岳、松ヶ岳、鳥谷ヶ岳)が聳える
鳴子温泉の山上にある温泉が流れる沼がある。
蒼い色の水面は天上の水辺を優しく演出する。
春の日差しに鴨舞い降り湖面にボートが遊ぶ。