雪燈籠に導かれ本丸に至る。本丸からの眺めは更に幻想的である。
蓮池沿い西の郭の小さなかまくら群に燈された明かりは3.11東日本
大震災で犠牲になられた人々を慰霊する鎮魂の灯火の様に感じる。
(2013弘前城雪燈籠まつり: 完)
下乗橋、亀石、鶴松を過ぎて本丸に上る。春夏秋冬いつもここは変わらない。
蓮池、西濠、松林越しに岩木山を仰ぎ見れば、青春の帰らざる日々が甦る。
ふるさとの山の麓に生を受けて、はや幾とせか。今、自分がシッカリ見える。
真っ白い内濠にすっくと聳える天守閣。消失し江戸時代に再建された天守閣
は東北で唯一弘前城のみである。現存している貴重さは眺める者の心を打つ。
徳川家康の養女満天姫が藩主信枚公の奥方だから建築を許されたことだろう。
解説:徳川幕府は関ケ原の戦い以降幕藩体制を守るためお城の増改築を禁じた。
故に、弘前城の五層天守閣が落雷を受けて炎上した後、三層の天守閣で
さえ難しかったのだが、蝦夷警備の功で石高昇格を契機に天守櫓移築と
名目許可。外様大名でありながら徳川家康の養女嫁ぎ先という遠縁も又
建築許可の要因と思われる。当時は間者監視で嘘はつけない状態だった。
映像:つがる富士見荘側から眺めた鶴の舞橋と岩木山、浴室からと同じ
奥津軽の初春は切ない。陽光が満ち溢れても、空気がまだ追いつかない。
そんな中、楽しませてくれるのが廻堰(富士見湖)に浮かぶ鶴の舞橋だ。
まるで、鶴が両羽を広げたような橋の景観に急峻な形の岩木山が似合う。
情報:女優吉永さゆりがこの橋でJR東日本「大人の休日」の撮影をした。
映像:青森北東経営研究会が主催する講演会(4月17日18:00~20:00)
青森市で活躍している方々を相手に温泉講話を行った。演題は『温泉
健康と青森県の温泉地の現状』。第一線で働く方々の健康や温泉観光
への関心は強く、参加者から質問が相次ぎ、一時間は瞬く間に過ぎた。
映像:蔵の軒が三連の珍しい景観:旧尾上町
何時もの掛かりつけ湯に行く通りすがりに蔵の
風景が懐かしい小道がある。大雪の今年蔵は深
い雪に覆われていた。南津軽の懐かしい景観だ。
後日:掛かりつけ湯の新屋温泉が休業でここを
通ることも無くなるだろう
十和田市立現代美術館特別展唯一の塑像が、この少女像だ。
あおもり犬、メモリアル犬を彷彿とさせる白い光沢の材質。
独特の表情を呈する美智顔。少女像は独特な陰影を刻込む。
(十和田市現代美術館2013.2 奈良美智展 完)
画家、彫刻家、ポップアート作家・・・多様な側面を持つ奈良美智。
彼の描く人物はひょっとしたら僕等のもう一つの顔かも知れない。
宗教性と無縁の感じがするが、壁には祈りの祭壇が用意されてる。
ぼくらの神様は、ぼくら自身。芸術家、作業員、政治家、事務員
音楽家、法律家、医師、建築家、料理人、看護師 ・・・皆輝いてる。
映像:日本家屋の押し入れから引き戸を取っ払い天窓を付けたような寝間空間
床、壁、机で目いっぱい創作活動をした主人公が疲れ果て頭の中で活動する空間だ。
夢の中で様々な芸術体験をし又新たな創作のヒントを得る。 この小さな家(部屋)の
住人は奈良美智ワールドを漂い渡るあなた、わたし、きみ、ぼくなのかも知れない。
映像:大きな硝子窓、板状の作業机、木椅子…沢山の分身達。
十和田市現代美術館の特別展奈良美智展のみどころは
この小さな部屋に凝縮されているといって良いだろう
幼い時の隠れ家体験を彷彿とさせる遊びの空間である。