今日一日なんと密度の濃い一日だったろうか?トムラウシから阿寒湖まで距離も観察も
一週間分の疲労度、今日は阿寒湖畔で静寂野宿だ。その前に、アイヌの舞踏が夜八時か
らとの事でコタンを訪う。斜面広場を囲む店舗等は夜でも観光客が買物を楽しんでいた。
アイヌコタン:道最大の集落、嘗ての狩猟の民は民芸と伝統文化伝承で生計を立てる。
記憶:小さい頃、ラジオドラマ『コタンの口笛』をラジオにしがみつき聴いた記憶があ
る。子供心に北海道の大自然を意識、が少数民族差別の物語とは知らなかった。
オンネトー温泉景福は質素な佇まいの温泉宿、冬季閉鎖の季節営業。素朴な温泉旅館の
温泉力は凄かった。前掲の屋内の湯壷と同じ温泉が、ご覧のとおり素晴らしい白濁湯に
変貌、成分が外気に触れ変化したのだ。清澄と白濁この対照的な湯景観に益々癒された。
【Data】硫化水素泉(含硫黄) 41.6度 PH5.8 源泉名:景福
映像:真っ白な景福温泉露天風呂、映像の御仁は家族で逗留、もう3日目だそうだ、『
家族は飽きないですか?』との問いに、皆それぞれ周辺の自然、この温泉が気に
入っているのだとか・・・、ゆったり、のんびりそれも『名湯』があればこそだ。
残念:2015年の北海道温泉探査でこの施設が営業を休止している事を確認。残念である。
内湯の硫化水素ガス抜きが不十分で死亡事故が多発、経営は断念せざるを得ない。
鬱蒼とした森が急に開け、目の前に憧れの光景が出現した。『オンネトー湯の滝』だ!
昨年のカムイワッカ湯滝に続き感動の体験だ。世界的にも珍しいマンガン生成微生物
を擁するこの滝は国の天然記念物とされている。先客が二人、感動の見学をしていた。
(2007,8,21)
参照#カムイワッカ湯滝
とうとうオンネトーにやって来た!カーナビに従い国道241号線を東進すれば良いものを
、道路標識に『オンネトー』表示を見てしまったのが運の尽き。カーナビを無視して右折、
その結果途中から未舗装の山道と成ってしまった。時間も倍以上かかり此処に着いた時は
もう午後三時、森はうっすらと暗い。このゲートから熊よけのスズを鳴らして山中へ入る。
2015年8月に訪問したときは廃業であった。
(過去の記録:2007.9.24)
然別湖での緩やかな時間にも限界がある。今日中にオンネトーを目指さなければ。その
意思で然別湖を離れると直ぐに山田温泉を発見。糠平方面の道路沿いに何気にある一軒
宿。然別湖源流のヤンベツ川の脇に湧く温泉。、営業期間は僅4ヶ月ほどの厳しい自然
環境下、適温のお湯が浴槽に満ち溢れていた。ここで、さらに時間を費やす。いい湯だ
【 Data】単純温泉 44.5℃ ph7.0 源泉:山田温泉3号泉
映像:足湯の側に然別湖を望む歌碑がヒッソリとあった。。
碑文:葛しげる 霧のいづこぞ 然別
北海道のど真名中の湖に足を伸ばした先人を思うと胸が熱くなる。水原秋桜子
71才、年齢と当時の交通の利便を考えたらここまでは地の果ての道程だ。せっ
かく難儀の訪問も、句から判断して、多分霧で蔦草しか見えなかったのだろう。
急ぐ旅なのに、然別湖のユッタリ自然につい車を止め、ウォーキングスタイルに着替え
周辺をトレッキング。叉何時来れるとも分からない、今この目で観なければいけないの
だ。で、ご覧のカヌーを楽しむ親子に出会った。雰囲気から今日が始めてではなさそう。
鏡のような湖面に滑る様に進む、母娘は共同作業で一体だ。
新得町から鹿追町に抜け、秘湯の旅館「菅野温泉」を目指す。鹿追町から山中のダートな道を1時間近く走り到着。創業は1912年、90年以上の歴史がある。自家発電2機が唸っていた。ここは電気が来ていないのだ。温泉は自然湧出の源泉が複数。
残念ながら、宿の女将に入浴を交渉したら10時からだそうで断られた。・・・残念だ、入りたかった中央北海道の秘湯だ。意を決し、大浴場の零れ湯を浴びて、仮入浴を果たす。又いつか来る事を期し引き返す。今日の目的地(オンネトー温泉)はまだ遠い。
【Data】大浴場(中の湯=含芒硝重曹食塩鉄泉、58℃、角の湯=含炭酸重曹食塩泉35℃、滝の湯=重曹食塩泉、53℃)、中浴場(左の湯=含硼酸重曹食塩泉、56℃、右の湯=含石膏食塩泉、48℃)小浴場=含硼酸重曹食塩泉、42℃、岩風呂=重曹硼酸食塩泉、53℃、露天風呂=含石膏食塩鉄泉、42℃。(旅館公表) 源泉温度35~78℃ 毎分湧出量2,850リットル
【説明】
中浴場(不動の湯)風呂は七福神にちなんだ「七福の湯」と名付けられたられた7つの湯舟がある。『布袋の湯』 『大黒の湯』 『恵比寿の湯』 『弁天の湯』 『福禄の湯』(露天)『寿老の湯』(露天) 『毘沙門の湯』 以上のほか『不動の湯』と『観音の湯』(露天)を加えて合計9つの湯舟を保有。周辺には数多くの野湯もあり、日本百名湯となっている。
感慨:この貴重な温泉が平成20年12月より営業を停止した。一刻も早い再開を願う
ヤット食にありついた。昨年ニセコで食べた『カレー』の味が忘れられず、
ついカレーを注文。それと、可愛い羊関連の食はチョット躊躇いもあった。
牧場は宿泊施設もあり宿泊予約席も見られる。4時半、一人でカレーを喰う。
富良野から一時間も走ったろうか、国道沿いの左側に
羊が一杯群れていた。疲労もあって休憩。良く見ると
『レストラン』の表示・・・今日の昼飯・晩飯は此処に。
ヨークシャー・ファーム:羊牧場とローズガーデンに
囲まれたファームインとレストラン
サホロ川沿いにある10Haの羊牧場。
奈江小学校の置かれた地形の事情?構造的に裏側が日の当たる東南側となっている。
真夏の暑い陽射しがさし込む。窓際の白樺の木はまだ幼木、開拓時代は太陽を沢山
教室に取り込む為の設計だろう。・・・小さな教室は子供達の笑顔と光で溢れていた筈
・・・・ここは『太陽の教室』だ。(2007.8.20風景画館:完)
小学校の裏(東南)に回ると黒猫がこちらを観察・警戒していた。北海道
原野では猫はなかなか遭遇できない。学校の隣には画家のアトリエがある。
おそらく、画家の飼い猫なのだろう。それとも、小さな学び舎の住民かな?
静寂と感動の館内から出ると、二人連れの娘さんとすれ違う。彼女らも恐る恐る
小さなドアを押し中を伺う。またご婦人が小走りにお迎えするのだろうか?今度
は点灯は必要ないだろう?などと考えながら裏手に回る。何もかも新鮮だ‥‥‥。