東山温泉の老舗「庄助の宿 滝の湯」の隠れ湯とでも謂おうか今は使われていない湯壺。
猿が傷を癒したとされ「猿の湯」とも呼ばれるこの小さな露天風呂は歴史的湯壺である。
戊辰戦争会津側(東軍)の土方歳三が傷ついた足を直す為に湯治したという史実である。
その後、この湯で傷の癒えた土方は函館戦争で悲惨な最期を遂げたのは周知のとおりだ。
【Data】含食塩ー石膏泉 47.5℃ ph8.64 源泉: 猿湯(伏見ヶ滝源泉、東山温泉管理
組合混合泉、山口源泉、瀧の湯源泉)
記録:土方歳三の湯治もすごい歴史物だが、更に温泉道楽族にこの温泉地が『小原庄助』
の湯であることに驚くだろう。誰しも一度は味わってみたいあの伝説の温泉道楽。
民謡「会津磐梯山」の一文
「♬会津磐梯山は宝の山よ 笹に黄金がなりさがる 何故に磐梯あの様に若い
湖水鏡で化粧する 北は磐梯 南は湖水 中に浮き立つ翁島 主は笛吹く
私は踊る櫓太鼓の上と♬
✊お囃子
小原庄助さん 何で身上(しんしょう)潰した 朝寝 朝酒 朝湯が大好きで
それで身上つぶした ハア もっともだ もっともだ~
≪メモワール: Power Spot 殺生石と千体地蔵(2005.9.17)≫
映像:硫化水素ガスが立ち込める瓦礫場と、千体地蔵たちに圧倒される。
その名の通り、生けるものがないという瓦礫場。名湯鹿の湯上方にある。
そして殺生石を取り囲み封じ込めるが如く地蔵群。霊場というには狭い
がこの空間の独特な空気に取り込まれる。ここも、霊パワーが出ている。
参考:奥の細道で立ち寄った松尾芭蕉と弟子曾良は、下句を残している。
日誌:『殺生石は温泉の出づる山影にあり。石の毒気いまだ滅
びず、蜂、蝶の類い真砂の色の見えぬほど重なり死す』
俳句:『 石の香や 夏草赤し、露あつし 』
解釈:一面、硫黄温泉の臭いが充満し、草木や虫共の赤くなるほど
屍骸が積み重なり、気のせいか露草まで熱いほどの毒気漂う。
参照#①松尾芭蕉(奥の細道)探訪紀行 ②鹿の湯(栃木県那須湯本温泉)