孤帆の遠影碧空に尽き

年に3回ほどアジアの国を中心に旅行、それが時間の流れに刻む印となっています。そんな私の思うこといろいろ。

アメリカ大統領選挙を左右するイスラエル・ネタニヤフ首相 ちらつくトランプ前大統領の影

2024-10-27 23:43:49 | 国際情勢

(ドナルド・トランプ前米大統領(中央)とイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相夫妻。フロリダ州のトランプ氏邸「マーアーラゴ」で。イスラエル政府広報室提供(2024年7月26日撮影・提供)【10月27日 AFP】)

【中東情勢悪化を避けたいバイデン政権 ネタニヤフ首相と組んで揺さぶりをかけるトランプ前大統領】
パレスチナ・ガザ、レバノン、イランとイスラエルという中東情勢と接戦が続くアメリカ大統領選挙がリンクしながらの展開となっています。

パレスチナ・ガザ地区での対ハマス、更にはレバノンでの対ヒズボラの攻撃を続けるイスラエルに対し、民間人犠牲者の増大などを受けて国際的な批判も強まり、また、アメリカ国内でもアラブ系市民・若者らの反発が強まるなかでも、大統領選選挙の最中にあるアメリカ・バイデン政権は国内ユダヤ人層などの支持つなぎ止めもあって、従来からのイスラエル支持路線を継続していることは周知のところです。

まだイランへの報復攻撃が行われる前の16日時点で、イスラエルのイラン攻撃後のイランから報復に備えて、アメリカはイスラエルに迎撃ミサイルシステム「THAAD」搬入を開始したとの報道が。

ネタニヤフ首相とバイデン大統領が「THAADの供与と引き換えに、(イラン)核施設などへの攻撃をやめるという取引をしたのは明らかだ」(中東専門家)とも。

****米迎撃ミサイルシステム「THAAD」イスラエルへ搬入始まる****
アメリカのブリンケン国務長官とオースティン国防長官が、連名でイスラエルに対し、パレスチナ自治区ガザ地区の人道状況の改善を求める書簡を送ったことが明らかになりました。

アメリカ国務省によりますと、ブリンケン国務長官とオースティン国防長官が13日に、ガザ地区の人道状況の改善を求める書簡をイスラエル側に送りました。

ワシントン・ポストはアメリカがイスラエルに対し、1か月以内に人道支援を増やす措置をとらなければ、軍事支援の停止を含む措置をとらざるを得ないと警告したと報じています。

ホワイトハウスのカービー補佐官は、書簡について、「人道支援を劇的に増やす必要性についての切迫感を改めて伝えるものだ」と説明しました。

こうした中、アメリカの迎撃ミサイルシステム「THAAD」のイスラエルへの搬入が始まりました。今月1日、イランによるイスラエルへの大規模ミサイル攻撃の際には各地に着弾が相次ぎ、イスラエルの迎撃能力の限界も指摘されていました。

アメリカメディアは、イスラエルが近く、イランの軍事施設を標的に報復攻撃に踏み切ると伝えていて、アメリカとしてはイランから再び反撃があった際に、イスラエルを守る狙いがあります。【10月16日 日テレNEWS】
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アメリカとしては、イスラエルに武器供与してネタニヤフ政権をなだめながら、その一方でイスラエルにガザ・レバノンや対イランで過激な攻撃を行わないように圧力をかける難しい対応です。

そうした難しい対応を取らざるを得ないのは、大統領選挙終盤でイスラエルが派手な攻撃に行うと、アメリカ国内のアラブ系市民・若者らのイスラエルへの反発が更に強まり、イスラエル支持のバイデン政権・ハリス候補への批判が強まり、選挙戦に大きく影響しかねないからです。

イスラエルとしては、そうしたアメリカ・バイデン政権の苦しい事情を利用して、アメリカを“手玉にとっている”との見方も。

更には、対立候補のトランプ氏がネタニヤフ首相と組んで、バイデン政権・ハリス陣営を更に苦しめる策に出るのでは・・・との見方も。

歯止めがかからない事態を避けるため、イランの石油施設や核施設といった死活的に重要な施設への攻撃を控えるようにイスラエルに要請するバイデン大統領に対し、トランプ前大統領はイラン核施設への攻撃を主張しています。

****イラン核施設「攻撃すべき」 反対のバイデン氏批判―トランプ氏****
トランプ前米大統領は4日、南部ノースカロライナ州で開かれた集会で、イスラエルによるイランへの報復について、イランの核施設を「攻撃すべきだ」と語った。核施設攻撃に反対したバイデン大統領を「間違っている」と批判した。

トランプ氏はイランの核施設に関し、「われわれにとって最大のリスクだ」と強調。その上で、「まずは核(施設)をたたき、残りのことは後で心配すればいいと(バイデン氏は)答えるべきだった」と語った。

イスラエルのネタニヤフ首相はイランによる大規模な弾道ミサイル攻撃を受け、報復する構えを見せている。報復対象にはイランの核施設や石油施設などが浮上。バイデン氏は2日、核施設への攻撃を支持するか記者から問われ、「答えはノーだ」と述べていた。ただ、イスラエルによる反撃は容認している。

バイデン氏は4日、ホワイトハウスで記者会見し、イランの石油施設への攻撃に関し、「私なら、油田を攻撃する以外の選択肢を検討するだろう」と否定的な見方を示した。また、イスラエルが「早急に決断することはない」と語り、対応を注視する意向を明らかにした。【10月5日 時事】
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****【米大統領選の行方はネタニヤフ次第?】イラン攻撃でオクトーバーサプライズ演出、ちらつくトランプの影****
最終盤に差し掛かった米大統領選の帰すうがイスラエルのネタニヤフ首相に握られている構図が鮮明になってきた。大統領選はイスラエルのパレスチナ人への攻撃をめぐってユダヤ系が支持、アラブ系が反対しているが、僅差で勝敗が決まる接戦州がこの影響をもろに受けるからだ。

ネタニヤフ氏が共和党のトランプ氏と「オクトーバーサプライズ」を演出するとの見方も浮上してきた。

ジレンマのハリス
米国の各種世論調査を総合すると、民主党の大統領候補になって以来、支持率でリードしてきたハリス副大統領の優位は現在、トランプ氏の猛追で完全に崩れた。全国レベルではハリス氏が平均2ポイント程度上回っているが、勝敗のカギを握る接戦7州では事実上の五分五分、どちらが勝ってもおかしくない情勢だ。

中でも注目されるのが全米で最もアラブ系が多い中西部ミシガン州の状況だ。同州には中東や北アフリカからのイスラム教徒の移民が約30万人居住しており、本来は民主党支持者がほとんどだった。だが、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの攻撃でパレスチナ人の犠牲者が増えるにつれ、アラブ系市民の間ではネタニヤフ政権に軍事援助を続けるバイデン政権への批判が高まった。

ハリス氏に対しても、イスラエルの「虐殺」を止めるために積極的に動こうとしていないとして、支持を撤回する人も増えた。アナリストは「接戦州は2000、3000票差で勝敗が決するかもしれない」と指摘しており、アラブ系票がトランプ氏に流れれば、ハリス氏が同州を落とすことになりかねない。

ハリス氏の「勝利の方程式」は接戦7州のうち、東部ペンシルベニア(選挙人19人)、中西部ウイスコンシン(同10人)、ミシガン(15人)の3州を制することを前提に過半数270人獲得を目指しており、ミシガン州で負ければ、当選は危ういものとなってしまう。このため同氏はアラブ系市民と対話するなど支持のつなぎ止めに必死だ。

だが、アラブ系に肩入れし、イスラエルの攻撃を抑えようとすれば、今度はより大きな票田のユダヤ系の反発を食らい、ユダヤ系票を減らしかねない。ハリス氏にとっては深刻なジレンマだ。

若者についても同様だ。全米の大学ではイスラエルに肩入れするバイデン政権への非難が続いており、ハリス氏は若者票の獲得にも苦慮している。

ネタニヤフ首相はこうした大統領選の微妙な情勢につけ入ってバイデン政権を揺さぶっている。同政権としては選挙が終わるまで、「イスラエルには戦闘を激化させないでほしい」というのが本音。

だが、ネタニヤフ氏はレバノンの親イラン組織ヒズボラとのバイデン大統領の停戦調停をぶち壊してレバノンに侵攻。ガザ攻撃を再び激化させてバイデン政権を翻弄し続けている。

米政権を手玉にとるネタニヤフ
バイデン政権の最大の懸念はイスラエルが米国の想定をはるかに上回るようなイラン攻撃に出るのではないかという点だ。

イランはヒズボラの指導者ナスララ師やガザのイスラム組織ハマスの指導者ハニヤ氏がイスラエルに殺害された報復として10月1日、約200発の弾道ミサイルをイスラエルに撃ち込んだ。ほとんどが撃墜されたものの、イスラエルの軍事基地などが損傷を受けた。

イスラエルは報復を宣言し、攻撃の標的を絞りつつある。バイデン氏は「核施設や石油関連施設」への攻撃を支持しないと表明し、ネタニヤフ首相に自制を働きかけてきた。

しかし、ネタニヤフ氏の政敵でもあるベネット元首相が「イランの核施設を破壊する絶好の機会」と発言したように、世論は核施設への攻撃支持に傾いている。

ネタニヤフ氏と近いトランプ氏も「まずは核施設を攻撃するべきだ」とし、抑制的な攻撃を求めるバイデン政権をけん制している。

核施設への攻撃はイランにとっての「レッドライン(超えてはならない一線)」で、イランが再び反撃するのは確実。また石油関連施設への攻撃でも反撃する可能性が強く、報復の連鎖で「中東大戦」に突入する恐れがある。

イランの石油関連施設はペルシャ湾岸に集中しており、攻撃を受ければ、サウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)の石油輸出にも影響が出かねない。イランはこれまで、攻撃されれば同湾の出入り口のホルムズ海峡を封鎖すると警告してきたが、そこまでしなくてもエネルギー価格が急騰するのは必至だ。

そうなれば米国のガソリン価格も跳ね上がり、インフレの再燃でハリス氏には深刻な打撃となるだろう。まさに「オクトーバーサプライズ」だ。

バイデン政権はネタニヤフ氏をなだめるため、イスラエルに急きょ、「高高度防空ミサイル」(THAAD)を供与。同システムはすでに米軍の要員100人ともにイスラエルに到着、配備された。

これに先立ち、ネタニヤフ氏はバイデン大統領と数カ月ぶりに電話会談。ワシントン・ポストの特ダネによると、同氏はこの会談で、核、石油関連施設は避け、軍事基地などを中心に攻撃することを伝えたという。

「THAADの供与と引き換えに、核施設などへの攻撃をやめるという取引をしたのは明らかだ」(中東専門家)。ネタニヤフ氏のしたたかさが浮き彫りになった一幕だ。

ネタニヤフとトランプの接触
だが、「ネタニヤフはこれまでガザやレバノンへの攻撃拡大をなし崩し的に米国に認めさせてきた。米国の反対を押し切ってネタニヤフが戦闘を拡大しても、選挙でユダヤ系票を失うことを恐れるバイデンが渋々追認し続けてきた。だからイラン攻撃についても、バイデンへの約束を守るとは限らない」(ベイルート筋)。

ネタニヤフ首相がイランの核施設や石油関連施設を攻撃する決定を下す可能性を排除できないというのだ。そうした首相の動きの背後にはトランプ氏の影がちらついている。首相は7月の訪米の際、トランプ氏をフロリダ州の自宅に訪ねて会談しており、その後も接触を続けているのは想像に難くない。

「ネタニヤフとトランプの間で、核施設攻撃を支持するトランプを勝たせるための“密約”があるのではないか。それこそオクトーバーサプライズだ。攻撃が遅れているのはいつ仕掛ければ、トランプが一番有利になるのか、そのタイミングを図っているのだと思う」(同)。(中略)

ネタニヤフ氏は17日、開戦以来の宿願だったハマスの最高指導者ヤヒア・シンワルの殺害を発表、「ハマス壊滅」を事実上実現した。ヒズボラにはすでに大打撃を与えており、残された最大の敵イラン攻撃に向け、一段と弾みがついた格好だ。【10月19日 WEDGE】
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“(ネタニヤフ)首相は7月の訪米の際、トランプ氏をフロリダ州の自宅に訪ねて会談しており、その後も接触を続けているのは想像に難くない”という密接さに比べ、中東情勢が緊迫する状況にもかかわらず“ネタニヤフ氏はバイデン大統領と数カ月ぶりに電話会談”という疎遠さが目立ちます。

イスラエルがハマスの最高幹部ヤヒヤ・シンワル氏を殺害したことを受けても、バイデン・トランプ両者がイスラエルに働きかけています。

****バイデン大統領「戦争終わらせ人質取り戻す時」ハマス最高幹部の殺害受け****
イスラエルは17日、パレスチナ自治区ガザ地区で行った軍事作戦で、イスラム組織ハマスの最高幹部ヤヒヤ・シンワル氏を殺害したと発表しました。一方、アメリカのバイデン大統領は17日、「戦争を終わらせ、人質を取り戻す時だ」と強調し、停戦に向け、外交努力を強める考えを示しました。

アメリカ・バイデン大統領 「世界にとって良い日だ。この戦争を終わらせ、人質を取り戻す時だ」

バイデン大統領は、停戦協議について「希望を感じている」と話し、ブリンケン国務長官を近くイスラエルに派遣する考えを示しました。また、ネタニヤフ首相に電話で祝意を伝え、「今こそガザ地区での停戦に向け前進する時だ」と伝えたことを明らかにしました。

ホワイトハウスによりますと、電話会談で両首脳はこの機会を捉え、人質を解放し、ハマスが二度とガザ地区を支配できない状態で戦争を終結させる方法について協議したとしています。【10月18日 日テレNEWS】
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****トランプ前大統領 イスラエル・ネタニヤフ首相と近く電話会談の意向、ハマス最高指導者シンワル氏殺害受け****
アメリカのトランプ前大統領は、イスラム組織「ハマス」の最高指導者シンワル氏がイスラエル軍に殺害されたことを受けて、近く、イスラエルのネタニヤフ首相と電話で会談する考えを示しました。(中略)
トランプ前大統領 「彼は良い仕事をしている。バイデンは彼を抑え込もうとしているが」

トランプ前大統領は18日、このように述べた上で、ハマスの最高指導者シンワル氏がイスラエル軍に殺害されたことを受けて、パレスチナ自治区ガザでの停戦の実現が「容易になると思う」との見方を示しました。【10月19日 TBS NEWS DIG】
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ネタニヤフ首相は何かとうるさい民主党政権ではなく、ほぼ無条件にイスラエルを支持してくれるトランプ前大統領の復権を期待していると見られています。

****イスラエル首相、トランプ氏勝利を期待 中東政策に「自由度」増す可能性****
米大統領選の一般投票まで残すところわずかとなる中、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、ドナルド・トランプ前大統領のホワイトハウス復帰を期待しているとみられる。

かつてのトランプ政権は、ネタニヤフ氏にとって好都合だった。ただ現在、来月5日の投票を前にトランプ氏は、自身の中東政策について矛盾したメッセージを発信している。

ネタニヤフ氏にイランの核施設を爆撃するよう促す一方、「私が大統領だったら10月7日の攻撃は決して起こらなかっただろう」と言い張るとともに、イスラエルに戦争を終わらせるよう圧力をかけるつもりだと発言している。

こうした一貫性を欠く考え方は、「アメリカを再び偉大に」というトランプ氏のスローガンと併せ、ネタニヤフ氏にとっては期待するところだと、専門家は指摘する。

孤立主義者のトランプ氏が返り咲けば、ネタニヤフ氏にとって、パレスチナ自治区ガザ地区とレバノンで激化する紛争への対応に向け、自由度が増すかもしれない。

エルサレム・ヘブライ大学のギドン・ラハト教授(政治学)はAFPに、「米国の選挙はネタニヤフ氏にとって一つの節目だ。彼はトランプ氏の勝利を祈っている。トランプ氏が勝てば行動の自由度が増し、自分の望むことができるようになると考えている」と語った。

ジョー・バイデン大統領はイスラエルへの「断固たる支持」を表明しているものの、ネタニヤフ氏との関係は長らく冷めている状態だ。トランプ氏とは対照的に、バイデン氏はネタニヤフ氏に対し、イランの石油生産施設や核施設を攻撃しないよう警告してきた。

トランプ氏はネタニヤフ氏だけでなく、イスラエル国民にも人気がある。イスラエル地域外交政策研究が9月に実施した世論調査によると、トランプ氏が自国の利益に最も貢献する米大統領候補だと考えるイスラエル国民は68%に上る。 【10月27日 AFP】
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【イスラエルのイラン攻撃は限定的なものに イランは今後について慎重姿勢 事態収束を求めるバイデン大統領】
イスラエルのイラン攻撃は結果的には石油施設や核施設を避けたものになっていますので、バイデン大統領のネタニヤフ首相への働きかけが奏功した形となっています。

ネタニヤフ首相としてもアメリカ大統領の圧力を無視しての無茶はできなかったということでしょうか。もちろん、核施設などを攻撃した場合、イランとの全面戦争も覚悟しなければなりませんので、ネタニヤフ首相としても難しい決断でしょう。

****米大統領、応酬の終結要求 イスラエルとイランに****
バイデン米大統領は26日、イスラエル軍によるイランへの反撃について「これで終わることを望む」と述べ、イランに報復しないよう求めた。イスラエルが軍事施設以外は狙わなかったとの見方も示した。記者団に語った。

バイデン政権はイスラエル軍の反撃に理解を示す一方、イランの核施設や石油施設を標的から外すよう説得していた。

ハリス副大統領は「イランは中東地域に脅威を与えるような振る舞いをやめなければならない」と記者団に述べた。【10月27日 共同】
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イスラエルとのこれ以上の危機は避けたいイランも今のところ慎重姿勢です。

****イラン最高指導者「対応は政府当局者が決める」 報復は明言せず****
イランの最高指導者ハメネイ師は27日、イスラエル軍による26日未明の対イラン攻撃について「軽視すべきでも過大評価すべきでもない」と語った。「イランの力を示す最善の方法は政府当局者たちが決める」とも述べたが、報復するかは明言せず、慎重姿勢を示唆した。地元メディアが伝えた。(中略)

26日の攻撃では少なくとも兵士4人が死亡したが、イラン当局は「被害は限定的だった」と発表している。イランが更なる報復に踏み切れば紛争が拡大するのは確実で、指導部は今後の対応を慎重に検討しているとみられる。

一方、イラン強硬派の有力者であるガリバフ国会議長は、イスラエルが今回の攻撃で軍事目標を達成しなかったと主張し、「イランの抑止力を証明した」と述べた。自衛権を認める国連憲章の範囲内で「イランは自国を守る権利を持つ」とも語り、「この攻撃への対応は必ず行う」と訴えた。【10月27日 毎日】
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イスラエル・イランという当事国の事情に加え、大統領選挙への影響を考えるバイデン・ハリス陣営とトランプ前大統領の思惑が交差して、中東情勢は微妙な展開となっています。

今後のイランの出方、ネタニヤフ・トランプチームのハリス潰しの動きが注目されます。

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