孤帆の遠影碧空に尽き

年に3回ほどアジアの国を中心に旅行、それが時間の流れに刻む印となっています。そんな私の思うこといろいろ。

現地紙記事に見る、今どきのタイ

2015-11-27 22:42:39 | 東南アジア

(前夜大量に川に流された灯篭(クラトン)のうち、岸辺にひっかかったものを川の流れに押し戻す現地の作業員 回収してしまうと、クラトンに託された思いが成就されないことにもなります。まあ、バナナの茎とか、木の葉・花といった自然素材で出来ていますので。
空に打ち上げられた大量の熱気球(コムローイ)のその後は? 大量打ち上げの主催者は、環境に配慮した素材でできていると説明していました。)

今日27日、タイのチェンマイ、スコータイの観光を終えて帰国しました。

半ズボンにTシャツ、それに薄手の上着1枚という格好で、冷房がガンガン効いたバンコク・スワンナプーム空港での乗換5時間待ちもこたえましたが(東南アジアの空港は冷房が効きすぎることがしばしばあります)、日本に着くと真冬のような寒さでふるえました。風邪でもひきそうな感じも。

空港や機内が寒いのはわかっている話で、チェンマイの空港で着替えようとも思っていたのですが、イーペン祭りのせいかチェンマイの空港が大混雑で、搭乗手続きに恐ろしく手間取り着替えのタイミングを失ったせいで・・・・。

チェンマイの現地旅行社の方からいただいたフリーペーパー「Chao」に、現地紙「タイニュース」と「チャンマイニュース」の記事を翻訳抜粋したものが掲載されていました。
今のタイの世相が見えるようで面白く、一部を紹介します。

中国人観光客の圧倒的な存在感
日本でも中国人観光客の「爆買い」が話題となりましたが、タイでも中国人観光客が目立ちます。
中国人観光客のマナーが問題となっているのも日本とおなじです。

それにしても、圧倒的な存在感があるようです。

****中国国慶節でフリーマーケットが大盛況****
10月初旬の中国の国慶節連休は、大量の中国人旅行者がチェンマイを訪れ、1日に4千人以上がチェンマイ空港を利用した。

中でもターペー門内側のフリーマーケットが、空前の大盛況となり、フリーマーケット周辺の店では、客のじつに80%が中国人観光客という事態になった。(中略)

(飲食店営業者は)「国慶節期間、売上は通常の2倍以上だった。8割が中国人で欧米人が2割、タイ人がほとんど見かけなかった」等と話す。
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****スパ・マツサージが中国人に大人気****
現在チェンマイのスパ・マッサージが有望な観光資源として注目されている。

北タイスパ協会理事長のショワナット氏は、次のように話す。

「チェンマイのスパはこれまで20~30%と低い稼働率が続いていたが、今年は50%以上まで上がった。客層の実に8割が中国人で、残りはアラブ系や、ヨーロッパ系などだ。中国人のスパ人気は今後も続くと見られるが・・・・(後略)
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携帯・スマホは生活必需品
携帯・スマホが、特に若い世代で生活必需品となっているのはタイも日本と同じですが、こんな事件も

****新機種が欲しい!」高2女子が自殺****
10月21日、チェンラーイ県チェンセーン郡内の高校2年に通う女子生徒が、自宅で首を吊って死亡しているのが発見された。

この日は母親が外へ用事に出ており、娘は家で1人で留守番をしていたが、母が戻ってくると既に娘は首を吊って息絶えていた。

母親は思い当たる点として、前日「携帯を新しい機種に変更したい」と娘に購入をねだられたが、拒否したために娘が落ち込んでいたことを挙げ、警察はおそらくこの件が自殺の直接の動機であろうと見ている。
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危険な交通事情
最近は、世界のどこへ行ってもテロの危険からは逃れられませんが、東南アジアの国々では現実問題としてはテロより遥かに危険なのが交通事故です。

運転マナーが普及する前に、また、道路・信号などの環境整備がなされる前に一気に車社会に突入したため、車が溢れる道路を横断するのにいつも大変な注意と「度胸」を必要とします。

そんな危険な道路を平気で渡っているようにも見える現地の方々ですが、さすがに交通事故が絶えまないようです。

****交通事故死亡率、タイは世界2位****
ユネスコで世界193ヶ国を対象に、交通事故による死亡率に関する調査が行なわれた。

この調査は、人口10万人あたりで1年間に交通事故で死亡する人の数を調査したもので、これによると、ナミビアが人口10万人中45人で世界第1位、タイは44人で僅差で世界第2イ立となった。

モルディブが2人で世界最少、平均は18人となっている。
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****西洋人男性が交通事故で死亡****
0月18日、チェンラーイ県ウィアンパーパオ郡のチェンマイヘと続く国道でバイクによる死亡事故があり、59歳のオーストリア人男性、ロバート・ラーパス氏が頭蓋骨陥没の状態で死亡しているのが発見された。

氏が乗っていたと見られるバイクが5m離れた場所で大破しており、警察は交通事故と見ているが、事故の原因は不明である。

また、10月20日、チェンマイ県サンカンベーン郡の国道の三差路で、交通事故が発生。乗用車に乗っていた79歳のアメリカ人男性、スタンリー・アップシャルト氏が死亡した。

氏の乗用車が国道を右折してチェンマイ市内へ入ろうとした際、直進のトラックに激突した。ただちに市内の病院へ運ばれたが、病院で死亡が確認された。また同乗していたタイ人妻も重症となった。
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これら西洋人が観光客なのか、現地在住者なのかはわかりません。
いずれにしても、現地での車・バイクの運転は大変危険です。

進行する少子化に伴う学校統廃合
タイ社会の「意外な」少子高齢化は、11月23日ブログ「タイ 少子高齢化社会へ」(http://blog.goo.ne.jp/azianokaze/d/20151123)でも取り上げましたが、そうした少子化に伴う学校統廃合の問題。

ただ、日本とは少し異なります。
日本では、統廃合を進めようとする当局に対し、住民側が反対する・・・という構図ですが、タイでは逆。
住民側が、教育の質を維持するために統廃合を求める・・・という話のようです。

****過疎化が進む公立小学校****
10月5日、パヤオ市内ドーム地区の4つの村の住民代表100人が集まり、村内の小学校に対し、複数の村の小学校の合併を要求するデモを行なった。

現在これらの村では児童の数が激減し、特に第7村の小学校では1年生がゼロ、全校生徒は2年から6年までで
28人しかいない。保護者の多くは、生徒数の少なさが教育の質の低下を引き起こすと懸念しており、今回のデモでは、これら生徒数の少ない4つの村の小学校を合併し、すべての児童を1つの小学校ヘ一斉編入させるように要求している。

第7村の校長はこれに対し、「生徒の数と教育の質との問には因果関係はない。生徒が少なくても、学校は生徒に対し必要十分な教育を行なっている。学校の合併には、多くの手続きと十分な時間が必要であるため、今はどうか現状を見守っていてほしい」と住民に説明した。

住民は校長の誠意ある回答を評価し、デモは散会となった。
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国立ゾウ病院
日本人的には、いかにもタイらしいと思われる記事も。

****産後の出血が止まらないずゾウを手術****
10月10日、ランパーン県の国立ゾウ病院で胎盤遺残の牝ゾウの手術が行なわれた。手術はチェンマイ大学とガセーサート大学の医学部代表18名が担当し、5時間に及ぶ大手術の末、成功した。

ゾウの胎盤遺残の手術の成功例は世界で初となる。術後も医療チームによるサポートのもと、子宮に雑菌が入らないようケアが行なわれ、牝ゾウは順調に回復している。
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