平岩弓枝の御宿かわせみシリーズ。31作目は「浮かれ黄蝶」。
この中の「わいわい天王の事件」という話に小鰡網(おぼこあみ)という言葉が出てきました。
「小鰡」はおぼこ、いな、ぼら、とど(地方によって違うようですが)と名前が変わっていく出世魚。
「いなせ」、「とどのつまり」なんて今でも使われていますね。
粋で威勢のいい「いなせ」ってそういえばどうしてこう呼ばれてるんでしょう。
いなせは漢字で書くと「鰡背」。
昔江戸日本橋の魚河岸の若者の結っていた髷の形が、先が反って刷毛のように広がったいなの背中つまり「鰡背」に似ていたからというのが語源だそうです。なーるほど。
「御宿かわせみ」シリーズはこれで江戸時代が終わり、次回からは明治が舞台になるそうです。
相変わらず若々しく描かれている東吾とるい夫妻ですが、いったいいくつになったんでしょうね。(これは野暮なのであまり考えてはいけません)
子供たちもどんどん大きくなって、初期の作品に比べるとすっかり落ち着いた雰囲気になってきました。
まだ二人が夫婦になる前の、いつもるいさんがやきもきしていた時代も懐かしいです。
番外編として独身時代の話をもっと書いてほしいなと思ってるんですが、かわせみファンの方、どう思います?