テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 真の一流は、常に色褪せず ~

2013-01-15 23:15:01 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでスゥ!
 むぎゅぎゅゥ!ろめんッとうけつゥ!」
「がるる!ぐるるがるぐるる!」(←訳:虎です!皆さん気を付けて!)

 こんにちは、ネーさです。
 大雪の後の恐怖は、なんといっても溶けかけて再凍結した路面ですね。
 北海道にお住まいの方々はどんな靴で
 冬のツルツル道路を歩いているのかしら?
 尽きぬ疑問を抱えながら、
 本日の読書タイムは、こちらを、どうぞ~!

  



 
                ―― 大いなる眠り ――



 著者はレイモンド・チャンドラーさん、原著は1939年に、
 画像の村上春樹さんによる日本語新訳版は2012年12月に発行されました。
 英原題は『THE BIG SLEEP』、
 ミステリ史に、いえ、英文学史上に星のごとくきらめく名作ですね!

「うむうむッ!
 えいがにもォ、なりましたでス!」
「ぐっるがるがる!」(←訳:ファンも多いよ!)

 熱烈な読者を持つチャンドラーさんの《フィリップ・マーロウ》シリーズ、
 わけてもこちらの『大いなる眠り』は、
 チャンドラーさんの長編第一作である、という意味からも
 重要な作品だと申せましょうか。

 1999年仏紙『ル・モンド』の《20世紀の名著100冊》96位にランクイン、
 2005年には『《タイム》誌の選ぶ100冊の最も優れた小説』にも選出されたこの御本を、
 訳者の村上さんは
 『第一級の記念碑的ミステリー』と形容しています。

「いまなおォ、よみつがれてェいるのでス!」
「ぐるぐるがる!」(←訳:金字塔だよね!)

 活字マニアさんは既によく知っておられるように、
 日本で長く読まれてきたのは双葉十三郎さん訳出の『大いなる眠り』でしたが、
 なにしろ、双葉さん版が刊行されたのは1956年。
 半生記以上も昔、です。
 これはもう、
 双葉さん版と村上さん版を読み比べるなどということはせず、
 “新生”成った『大いなる眠り』の登場を
 素直に喜ぼうではありませんか♪

「たんていィさんもォ!」
「がるーぐっる!」(←訳:パワーアップ!)

 私立探偵、フィリップ・マーロウさん。
 彼がいままさに訪れようとしているのは、
 大富豪ガイ・スターンウッド将軍の邸宅です。

 温室さながらに暑い部屋で、
 スターンウッド将軍はマーロウ探偵に打ち明けました。
 私は脅迫を受けている、と。

 脅迫だけではありません、
 スターンウッド邸を取り囲む昏い霧は。
 失踪、
 違法賭博、
 そして銃声――

「わううゥッ!
 なにごとォでスかッ??」
「ぐるる!」(←訳:事件だ!)

 マーロウさんが解明すべき謎は、どこに?
 鍵は、誰が握っているのでしょう?
 複雑な、けれど素晴しく魅力的な物語が幕をあけます!

 じっくり読んでいただきたいのは、
 本文はもちろんですが、
 訳者・村上さんによる巻末のあとがき
 『警察にできなくて、フィリップ・マーロウにできること』。
 チャンドラーさんのファンの方々、
 村上さんのファンの皆さまも、
 必読の文章ですよ~♪

「ほんものでェ、いちりゅうのォ、たんていィさんがッ!」
「がるるぐるる~!」(←訳:ここにいます~!)



 
 
コメント
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