テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

教授、イクメンになる。

2017-11-02 22:06:04 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 わふふッ♪ きょうもォ、またァ~」
「がるる!ぐるがるぐる!」(←訳:虎です!動物ネタです!)

 こんにちは、ネーさです。
 夏が過ぎ、ワンコたちが楽しげに散歩する紅葉のシーズンは、
 なぜか動物関連の御本が目につきます♪
 前々回記事の『蟲の饗宴』に続き、
 本日の読書タイムも、動物たち大量出演の
 こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~!

  



   ―― 先生!犬にサンショウウオの捜索を頼むのですか! ――



 著者は小林朋道(こばやし・ともみち)さん、2017年5月に発行されました。
 『[鳥取環境大学]の森の人間動物行動学』と副題が付されています。

 ええ、『先生!巨大コウモリが廊下を飛んでいます!』に始まる
 《先生!》シリーズの最新作は、
 表題にありますように、
 サンショウウオくんが主役!

 ……とは言い切れなくて。

「こんかいィもォ~」
「ぐるるるがる!」(←訳:ヤツらが出る!)

 鳥取環境大学、
 その環境学部に研究室を構える
 著者・小林さん、いえ、小林教授。
 今日も今日とて挙動不審です。

 歩き方が、おかしい?
 立ち方も、何かヘン?
 妙に、お腹の辺りを気にしているような……?

「たべすぎィで、スかァ?」
「がるるっるるるぐるる)?」(←訳:ダイエット中でメマイ?)

 いえいえ、違うのです。
 
 小林教授がお腹回りを気にしているのは、
 現在、イクメンになっているため。

 実は、赤ちゃんコウモリを拾ってしまった教授、
 即席の飼育係さんというのでしょうか、
 赤ちゃんコウモリ育てに励んでいるのです。

「こうもりィ??」
「ぐるぅがぅる?」(←訳:ベビィちゃん?)

 ゼミの学生たちと一緒に洞窟へ、
 調査に出かけた小林教授、
 背後からの声に、ハッとします。

  先生、コウモリの子どもが落ちています!

「こうもりッてェ~…」
「がるるるるぅ~…」(←訳:落ちるのかぁ~…)

 教授の指にしがみついてきた小さなキクガシラコウモリは、
 おそらく生後数日の赤ん坊コウモリ。

 母親コウモリが連れ戻しに来ることは期待できず、
 身体は冷えていて、このままでは――
 となれば。

   私がイクメンになるしか道はない!

「そうこなくッちゃッ!」
「ぐるがっるるる!」(←訳:教授カッコいい!)

 人間用の粉ミルクを主食に、
 夜間も頻繁に授乳させて。

 研究室にいるときは手の中で。

 講義や会議に出席するときはお腹の、シャツの中に
 チビコウモリちゃんを隠し。

 小林教授のイクメン生活は
 日に日に板についてゆきます、が。

 やがて、悲しい別れの刻限がやってくる……

「げんきィでねッ、ちびちゃんッ!」
「がるるぐるるー!」(←訳:大きくなれよー!)

 『洞窟に落ちていたキクガシラコウモリの子どもを育てた話』
 の他にも、
 『また飛べるようにならなきゃ野生にもどれないんだぞ!』
 ではテングコウモリやユビナガコウモリ、
 『オーストラリアのフルーツコウモリ』では
 異国のフルーツコウモリたちとの出逢い、と
 本文の半分近くで
 コウモリが登場しまくるこの御本、
 まさにコウモリ愛好家さんのための一冊です!

「こうもりィまにあァ?」
「ぐるるがるぅ~」(←訳:少数派だなぁ~)

 もっちろん、サンショウウオも、
 ヤドカリもヤギもイヌもアナグマも人間も
 めまぐるしく出入りするこの御本、
 動物好きさんに激おすすめですよ♪
 連休の読書タイムに、
 皆さま、ぜひ、一読を~! 

 
 
コメント
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