テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

《王さま》の衝撃、ふたたび!

2017-11-16 22:03:43 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 わるいィことのォ~つぎィにはァ!」
「がるる!ぐるるるるがるる!」(←訳:虎です!良いこともあるさ!)

 こんにちは、ネーさです!
 祝!作家・小林信彦さん復活!
 『週間文春』誌上でのエッセイが再開されて、
 もう嬉しいったらないわ~♪♪
 よぉっし! お祝気分で、
 本日はとびきりの大作を御紹介いたしますよ。
 さあ、こちらを、どうぞ~!
 
  



       ―― ファインダーズ・キーパーズ ――



 著者はスティーヴン・キングさん、
 原著は2015年に、日本語版は2017年9月に発行されました。
 英語原題は『FINDERS KEEPERS』、
 今回は、上下巻になっているうちの――

  

 ↑こちらの上巻から!

「ふんいきィ、くらいィでスゥ~…」
「ぐるーがる?」(←訳:ホラーかな?)

 御本の表紙は、
 著者・キングさんをホラー小説の“王”たらしめた
 不気味&不吉な暗さを湛えておりますけれど、
 いえ、違います。

 この作品は、ホラーではなく、
 ホラーの王様がミステリの王様になった!と
 大評判を取った
 『ミスター・メルセデス』の続編なんですよ♪

 米国で最も権威あるミステリの賞《エドガー賞》最優秀長編賞を受賞、
 2016年の日本の読書界でも話題をさらい、
 メディア各社のランキングでも上位を制覇した傑作は、
 ええ、そうです、
 《これで、おしまい》
 ではなかった、のでした。

「かえッてきたのでス!」
「がるぐるるるる!」(←訳:あのおじさんが!)

 シリーズ前作『ミスター・メルセデス』同様、
 主人公は、もっちろん、
 刑事を退職して
 私立探偵になったビル・ホッジズさん。

 と、言いたいところ、なんですけれども。

 この『ファインダーズ・キーパーズ』では、
 冒頭に登場する或る人物が、
 私たち読み手のココロを
 鷲掴みにします。

「いなかァずまいィのォ、おじいちゃんッ!」
「ぐるがる!」(←訳:でも実は!)

 作家のロススティーンさん。

 アメリカ文学史上屈指と讃えられる名作を著しながら、
 どうしてなのか、
 断筆し、田舎の農場屋敷に隠棲してしまった
 ロススティーンさんのもとを
 “災厄”が襲います。

 マスクをし、
 拳銃を持った男たちという“災厄”が。

「たいへんッ! けいさつゥをォ!」
「がるるぐるるるる!」(←訳:警察を呼ばないと!)

   警察は間に合わない――

 と、ロススティーンさん自身が知っています。解っています。

 この屋敷は、町から遠く、隣家からも離れていて、
 声を上げれば誰かが駆けつけてくれる場所ではない。

   仕方がない、
   強盗たちに現金の在処を教えよう。

   だが、ノートは。

   未発表作品の、
   タイム誌に絶賛された三部作の、
   その続編を記したノートだけは――

「どッ、どうしようゥ!」
「ぐるるるる?」(←訳:気付かれた?)
「のーとをォ、かくしたところッ!」

 J・D・サリンジャーさんを彷彿とさせる
 ロススティーンさんの受難と、
 そこから始まる物語に、
 探偵ホッジズさんはどんな形で係わることになるのか?

 キングさんのファンの方々だけでなく、
 本が好きで好きで堪らない活字マニアさんにも
 激おすすめしたいクライムノヴェル、
 下巻の御紹介は
 次回の読書タイムで~!
  
 
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