テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

続・《王様》の衝撃、ふたたび!

2017-11-17 22:13:08 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでッス!
 しーずんッはつのォ、だうんじゃけッとォ!」
「がるる!ぐるがる!」(←訳:虎です!解禁です!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日は寒~い!ってことで、
 ダウンジャケットと手袋を着用しましたよ。
 明日以降のさらなる寒波を警戒しながらの
 本日の読書タイムは、
 前回記事に続いて、こちらの御本を、どうぞ~♪
 
  



       ―― ファインダーズ・キーパーズ ――



 著者はスティーヴン・キングさん、
 原著は2015年に、日本語版は2017年9月に発行されました。
 英語原題『FINDERS KEEPERS』の、
 さあ、下巻が、↓こちらです!
 
  

「どッ、どうなりィましたでスかッ?」
「ぐるるるるがるる?」(←訳:文豪さんと強盗は?)

 著作数冊を発表したのち、
 断筆して田舎に引き籠ってしまった
 作家・ロススティーンさん。

 金庫から多額の現金、
 そして、未発表の文章を記したノートをも、
 抵抗空しく、奪われてしまいました……。

「あうゥ~…」
「がる~…」

 奪われたノートには、
 20世紀アメリカ文学の傑作と謳われた小説の、
 続編が記されている――

 強盗たちは、まんまとノートを盗み、
 ホクホク顔で金に換え……たかったことでしょうが。

 そうは行きませんでした。

「ほえッ?」
「ぐるるる?」(←訳:そうなの?)

 だってね、テディちゃ、虎くん、
 盗み出されたノートは、
 いわば研磨前の原石ですよ?

 原石を磨いて、ダイアモンドの輝きを放たせる、
 そんなことが可能なのは
 ロススティーンさん本人だけ、であったのに。

 ロススティーンさんとノートを引き離してしまったのは、
 強盗たちにとって痛恨のミスだったのかもしれず、
 彼らはその報いを受ける羽目になります。

「あッ? なくなッてるゥのでス??」
「がるるぐるがる!」(←訳:埋めた場所から!)

 川べりの土の下に
 埋められていたトランク。

 ノートと現金が隠されていたそのトランクを発見したのは、
 ひとりの少年――ピートくん。

 ピートくんが、もしも悪ガキであったら。
 現金だけ拾ってノートをポイ捨てしちゃうような
 “なってない”子だったなら。
 この物語はそこで終わってしまうのでしょうけれど。

 ピートくんには、こころがありました。
 願いがありました。

   妹を、私立学校へ通わせてあげたい。
   問題だらけ、両親は喧嘩だらけな我が家から、
   救い出してあげられたら。

   ……そのためには、お金が要る……。

「きけんッでスよゥ!」
「ぐるるるるぅ!」(←訳:止めようよぅ!)

 高級そうなノートと、
 びっしり書き込まれた文章。
 これは、きっと、大金になる、と。

 ノートに、手を伸ばしてしまうピートくん。

 獲物を横取りされ、
 激昂する強盗たちに立ち向かい、
 ピートくんの窮地に
 白馬の騎士のごとく駈けつけるのは、
 ビル・ホッジズさん率いる
 《ファインダーズ・キーパーズ探偵社》の面々です。

 シリーズ前作『ミスター・メルセデス』では
 体調最悪だったホッジズさん、
 今回はどうなんでしょう?

「おッ? やせたかもッ?」
「がるるるぐる?」(←訳:キレキレかも?)

 著者・キングさんのキレ具合、
 いえ、チカラの入れ具合は、
 もしかしたら『ミスター・メルセデス』以上かもしれません。

 “失われた原稿”をめぐるミステリと、
 キングさんが“文学”にかける情熱が伝わりくる長編作品、
 巻末の訳者・白石朗さんの『訳者あとがき』も含め、
 休日の読書タイムに堪能してくださいね。
 ぜひのおすすめですよ~♪



 
コメント
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