「こんにちわッ、テディちゃでス!
がけッぷちィ、なのでス!」
「がるる!ぐるがるー!」(←訳:虎です!後がないー!)
こんにちは、ネーさです。
スイスが、クロアチアが、モロッコが、
2018ロシアW杯出場を決めました。
あとはイタリア!
どうかイタリアよ、プレーオフを勝ち抜いておくれ!
と祈りながらの本日の読書タイムは、
イタリアと縁がなくもないこちらの御本を、
さあ、どうぞ~♪
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―― どうしても欲しい! ――
著者はエリン・L・トンプソンさん、
原著は2016年に、日本語版は2017年9月に発行されました。
英語原題は『POSSESSION:
The Curious History of Private Collections from Antiquiry to thePresent』、
『美術品蒐集家たちの執念とあやまちに関する研究』と
日本語副題が付されています。
前回記事で御紹介いたしましたのは、
オードリーの若林さんによる《旅欲》エッセイ作品でしたが、
このノンフィクション作品は
題名の通り、
もっとどっしり《欲》に結びついています。
《物欲》――
この《欲》から完全に逃れ得る人間が存在するでしょうか。
「たぶんッ、いませんッ!」
「ぐるるる!」(←訳:たぶんね!)
ヒトの持つ《物欲》の歴史を暴きにかかるのは、
著者・トンプソンさん。
トンプソンさんの履歴がまた、
なかなかの変わりダネなところが
私たち読み手の好奇心を刺激します。
アメリカでただひとりの、
美術犯罪を専門とする大学教授さん。
って、そういう分野があることがもう!
「びッくりィ、しましたでス!」
「ぐるがるぅ!」(←訳:レアだねぇ!)
美術犯罪と耳にすれば、
ボストンの美術館から盗まれたフェルメールさんの作品や、
ナチスに強奪され行方不明の名画たち……が思い浮かびます。
しかし、著者・トンプソンさんは、
この御本で取り上げる美術犯罪のジャンルを
ぐいっと絞りました。
古代ギリシア・ローマ時代。
中世や近代の美術品ではなく、
古代ギリシア・ローマ人が創作し、
現代のギリシアやイタリアで見つかった美術品について。
「それッてェ、つまりィ~」
「がるぐる?」(←訳:彫像とか?)
ええ、そうですね、
何かの工事や、土壌の調査をしていたら、
土の中から、ひょっこりと。
世にも美しい大理石の彫像が!
「これェ、ほしいィ~♪」
「ぐるがるる!」(←訳:所有したい!)
御本冒頭の文章『蒐集の始まり』で、
トンプソンさんは蒐集の起源を
アレクサンドロス大王の死後の時代、という
はるかな古代に設定しつつ、
ローマ帝国の将軍たちにも注目します。
遠征した土地でギリシアの美術品を買い入れ、
或いは強奪した将軍たちは、
それを故国に持ち帰る――
持ち帰った美術品はどうなるか、というと。
美術品を扱う市場が、
ローマには既にあり、
修復士がいれば、
鑑定士もいて、
複製士、
贋作者までもいる……!
「ええッ? そのころからァ??」
「がるっ!」(←訳:はやっ!)
美術品たちを見舞う様々な高波を、渦を、
これ欲しい!の念に憑りつかれてしまった人々を、
古代から現代まで、
著者・トンプソンさんはすくい上げます。
ハミルトン提督、メディチ家出身の教皇さん枢機卿さん、
米国の大富豪ゲッティさんとハーストさん……。
「おかねもちはァ~」
「ぐるるるるがる?」(←訳:欲しがり屋さん?)
なぜ、欲しがるのか。
その欲に限界や限度はあるのか。
怖ろしく、狂おしく、またもの哀しい、
《蒐集》の世界史を、
皆さま、ぜひ、一読あれ♪
がけッぷちィ、なのでス!」
「がるる!ぐるがるー!」(←訳:虎です!後がないー!)
こんにちは、ネーさです。
スイスが、クロアチアが、モロッコが、
2018ロシアW杯出場を決めました。
あとはイタリア!
どうかイタリアよ、プレーオフを勝ち抜いておくれ!
と祈りながらの本日の読書タイムは、
イタリアと縁がなくもないこちらの御本を、
さあ、どうぞ~♪

―― どうしても欲しい! ――
著者はエリン・L・トンプソンさん、
原著は2016年に、日本語版は2017年9月に発行されました。
英語原題は『POSSESSION:
The Curious History of Private Collections from Antiquiry to thePresent』、
『美術品蒐集家たちの執念とあやまちに関する研究』と
日本語副題が付されています。
前回記事で御紹介いたしましたのは、
オードリーの若林さんによる《旅欲》エッセイ作品でしたが、
このノンフィクション作品は
題名の通り、
もっとどっしり《欲》に結びついています。
《物欲》――
この《欲》から完全に逃れ得る人間が存在するでしょうか。
「たぶんッ、いませんッ!」
「ぐるるる!」(←訳:たぶんね!)
ヒトの持つ《物欲》の歴史を暴きにかかるのは、
著者・トンプソンさん。
トンプソンさんの履歴がまた、
なかなかの変わりダネなところが
私たち読み手の好奇心を刺激します。
アメリカでただひとりの、
美術犯罪を専門とする大学教授さん。
って、そういう分野があることがもう!
「びッくりィ、しましたでス!」
「ぐるがるぅ!」(←訳:レアだねぇ!)
美術犯罪と耳にすれば、
ボストンの美術館から盗まれたフェルメールさんの作品や、
ナチスに強奪され行方不明の名画たち……が思い浮かびます。
しかし、著者・トンプソンさんは、
この御本で取り上げる美術犯罪のジャンルを
ぐいっと絞りました。
古代ギリシア・ローマ時代。
中世や近代の美術品ではなく、
古代ギリシア・ローマ人が創作し、
現代のギリシアやイタリアで見つかった美術品について。
「それッてェ、つまりィ~」
「がるぐる?」(←訳:彫像とか?)
ええ、そうですね、
何かの工事や、土壌の調査をしていたら、
土の中から、ひょっこりと。
世にも美しい大理石の彫像が!
「これェ、ほしいィ~♪」
「ぐるがるる!」(←訳:所有したい!)
御本冒頭の文章『蒐集の始まり』で、
トンプソンさんは蒐集の起源を
アレクサンドロス大王の死後の時代、という
はるかな古代に設定しつつ、
ローマ帝国の将軍たちにも注目します。
遠征した土地でギリシアの美術品を買い入れ、
或いは強奪した将軍たちは、
それを故国に持ち帰る――
持ち帰った美術品はどうなるか、というと。
美術品を扱う市場が、
ローマには既にあり、
修復士がいれば、
鑑定士もいて、
複製士、
贋作者までもいる……!
「ええッ? そのころからァ??」
「がるっ!」(←訳:はやっ!)
美術品たちを見舞う様々な高波を、渦を、
これ欲しい!の念に憑りつかれてしまった人々を、
古代から現代まで、
著者・トンプソンさんはすくい上げます。
ハミルトン提督、メディチ家出身の教皇さん枢機卿さん、
米国の大富豪ゲッティさんとハーストさん……。
「おかねもちはァ~」
「ぐるるるるがる?」(←訳:欲しがり屋さん?)
なぜ、欲しがるのか。
その欲に限界や限度はあるのか。
怖ろしく、狂おしく、またもの哀しい、
《蒐集》の世界史を、
皆さま、ぜひ、一読あれ♪