テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

ほかほかと、手に。

2017-11-20 21:54:34 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでス!
 ぺしゃんこォ、なのでス!」
「がるる!ぐっるるがるる~」(←訳:虎です!ガックリだよね~)

 こんにちは、ネーさです。
 ユヴェントスが大敗してしまった今日は、
 ぺしゃんこになった気持ちをふっくら膨らませる
 アンソロジー作品を御紹介いたしましょう。
 さあ、こちらを、どうぞ~♪
 
  



          ―― パンソロジー ――



 編者は池田浩明(いけだ・ひろあき)さん、2107年8月に発行されました。
 『パンをめぐるはなし』と副題が付されています。

「わほッ♪ ぱんッ♪」
「ぐるがる~!」(←訳:パン好き~!)

 編者・池田さんは、
 パンの研究所『パンラボ』を主宰し、
 『パン欲――日本全国パンの聖地を旅する』
 『人生で一度は食べたいサンドイッチ』他、
 パンに関する著作も多数!なパンマニアさんです。

 ならば、この御本は、レシピブックか、
 パン屋さんのガイドか、
 パン職人さんのドキュメンタリーか、というと
 そうではなくて。

 パンに縁あるおはなしを集めた
 “パンをめぐる”アンソロジー。

「れしぴィ、ないィのでスかァ~…」
「がぅっるぐる!」(←訳:ちょっと残念!)

 本文は、大きく、

  《言葉でできたパン》
  《穴だらけのパンの歴史》
  《パン屋という仕事》
  《パンをめぐる戦い》
  《絵本の中のパン》
 
 という五つのパートに分けられ、
 古今東西の『パンをめぐるはなし』が
 収録されています。

「あッ! れしぴィはァ、ないィけどッ!」
「ぐるるがるぐる!」(←訳:可愛い絵がある!)

 《絵本の中のパン》で取り上げられているのは、
 パンが登場する絵本4作品。

 一目見て、わあ~♪と頬がゆるんでしまうのは、
 『ジャイアント・ジャム・サンド』。

「おなかがァ、なるのでスよゥ!」
「がるるるる~!」(←訳:美味しそう~!)

 私ネーさが大々好きな堀内誠一さん画の
 『パンのかけら』も
 ふふふふふ♪いい感じですねえ。

 そして、
 いや、絵本じゃなくて小説やエッセイを!という
 パン好き活字マニアさんには、

 《言葉でできたパン》の中に収められている、
 正岡子規さん著
 『菓子パン数個』に
 ぐっと胸を衝かれるのではないでしょうか。

 病床の子規さんが間食に召し上がったのは
 ココア入りの牛乳と、
 あん入りのパン……。

「あまァ~いィ、ぱんッ?」
「ぐるるがっるるるる~…」(←訳:お好きだったのかな~…)

 また、《パンをめぐる戦い》には、
 異色といえるノンフィクション作品も収録されています。

 辺見庸さん著『もの食う人びと』の中の一編、
 『聖パンと拳銃と』は、
 ユーゴ紛争下の修道院を訪れた
 辺見さんの体験談です。

 極限の空間におけるパンとは、何なのか?

 一方、パンの歴史を知りたい!という御方には
 《穴だらけのパンの歴史》の中から、
 『日本のパンのはじめ』をおすすめしましょう。

「ぱんのォ、るーつゥはァ?」
「がるるぐるる?」(←訳:パンの語源は?)
「いろいろォ、びッくりィでス!」

 美味しいもの好きな活字マニアさんも、
 これ読んだことなかったぞ!
 こんなお話があるのか……と、
 こころに響くパンのものがたり。

 焼きたての、
 あたたかなパンの熱をてのひらにおぼえつつ、
 ぜひ、一読を。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする